スゴすぎて微妙。
こんなことがいえるのもこのプロジェクターくらいなものでしょう。
最初に結論をいってしまうと、Ankerが2020年に発売したプロジェクター「Nebula Cosmos Max」は、私にとっては完全にオーバースペックのプロジェクターでした。
Anker Nebula Cosmos Maxがその真価を発揮するには、プロジェクターの前に部屋のスペックのほうが重要です。家庭用プロジェクターとして使うのであれば、maxではない無印のNebula Cosmosで十分だったのかな、と。選択を誤ってしまいました。
今回はAnker Nebula Cosmos Maxを1ヶ月くらい使ってみたレビューと感想、そして気がついたことなどをできるだけ詳細に書いてみます。
Anker Nebula Cosmos Maxは高額な機種ですので、できるだけ失敗を避けたいとお考えの方の参考になれば幸いです。
Anker Nebula Cosmos Max
あらためまして、今回購入したプロジェクターはAnkerが2020年に発売したLEDプロジェクター「Nebula Cosmos Max」。現在販売中のAnker製プロジェクターの最上位機種です。
Anker Nebula Cosmos Maxの主なスペックは以下のとおり。
製品名 | Anker Nebula Cosmos Max |
---|---|
解像度 | 4K(3840×2160) |
明るさ | 1500ANSIルーメン |
音声出力 | 40W (10Wスピーカーx4) |
OS | Android TV 9.0 |
サイズ | 約350 x 248 x 99mm |
重さ | 約3.6kg |
購入 | Amazon / 楽天 |
公式HP | Nebula (ネビュラ) Cosmos Max | ホームプロジェクターの製品情報 |
Anker Nebula Cosmos Maxは、本体内にOSを搭載しているので、プロジェクターを直接Wi-fiに接続して動画配信サービスを選ぶだけで映画や動画を楽しめます。パソコンやスマホ、ブルーレイレコーダーなどを接続する必要がありません。
Anker Nebula Cosmos Maxで使える主な動画配信サービスは以下の通りです。
- TVer
- ABEMA(AbemaTV)
- dTV
- Amazonプライムビデオ
- YouTube
- Hulu
- NETFLIX
Anker Nebula Cosmos Maxを購入する前に参考にさせていただいた記事で「NETFLIXが使えない!」という記述をみましたが、使えますので心配いりません。ほかのサービスと違って、設定が必要なだけです(NETFLIXを見る方法は後述します)。
付属品は、プロジェクター本体、AC電源、リモコン、初期設定のやり方を示したクイックスタートガイド。
開封直後の本体。
本体上部の特徴的な楕円形の部分は、電源を入れると、
NEBULAのロゴと星空が輝きだします。
暗いところで電気を消すとこんな感じに。
このイルミネーションは設定でオフにできます。
本体背面。
本体背面に電源ボタンがありますが、私は使ったことがありません。リモコンですべての操作が可能です。
Anker Nebula Cosmos Maxの入出力系統。
HDMIが2つあり、Nintendo Switchやプレステ4などのゲーム機を接続したり、ブルーレイレコーダーを接続することができます。
光デジタルオーディオの出力が付いているのがポイント。
このクラスのプロジェクターを買われる方は、映像だけでなく音にこだわりのある方もいらっしゃいますよね。Anker Nebula Cosmos Maxなら光デジタルオーディオアウトからホームシアターに接続して5.1chなどで音を楽しめます。
背面には三脚を取り付けるためのネジ穴があります。
ネジ穴は一般的な1/4ネジ対応のもの。お手持ちの三脚がそのまま使えます。
Anker Nebula Cosmos シリーズは本体側面360度がスピーカーになっています。
光デジタルオーディオ出力があるのでホームシアターと繋げる、と先述しましたが、実はこのスピーカー自体もかなり音に広がりがあって高品質です。
リモコン。本体に向けなくても反応する無指向型なので、楽な姿勢で使えるのが良いところです。
4Kは異次元のキレイさ
まずはこちら↑の画像をごらんください。
これは街路樹のイルミネーションを、スマホ(iPhone XS)で撮影してきた写真です。
・・・実は嘘です。
本当は「4K動画」をスクリーンに投影してスマホで撮影しただけです(約80インチの大きさで投影したものです)。
もう一度ごらんください。
これが本当の写真じゃないんです。そしてパソコンやテレビなどのディスプレイでもなく、「プロジェクターでスクリーンに投影した画質」なんて信じられますか? この未来感は鳥肌レベルです。いきなり10年ぐらい先の未来に放り込まれた気分になります。
Anker Nebula Cosmos Maxの最大の特徴、それがこの超美麗な4K(3840 x 2160)での映像投影ができることです。
繰り返しますが、これが投影画質です。
街で撮ってきた写真じゃないんです。
その証拠に、スクリーン前にパソコンの掃除用品のふさふさをぶら下げて、
投影してみます。
紛れもなくこれが投影画質なわけです。
タクシーの鮮明さをご覧ください。撮ってきた写真だといわれても違和感がないですよね。
とにかく色彩が鮮明で、映像のエッジがぼやけずクリア。黒の深みがこれまで経験したプロジェクターとはまったく違うレベルです。リッチブラックってこういうことでしょうか。
艶、艶、艶。
すごすぎてもう溜め息しかでません。
映像の中で行き交う人たちを人間観察するのが超楽しいです。
4K動画だとこんな映像の楽しみ方もできるんです。ただ街を歩いているだけの動画がものすごく楽しいです。
そして忘れてはいけないのが、私はいま紹介している投影画像を「スマホのカメラで撮影している」わけで。スクリーンをスマホカメラで撮影しているわけですから、画質は実際の投影映像より劣化しています。つまり、肉眼で直接見るともっとすごいですよ。
もしあなたが画質を最優先に考えてプロジェクターを考えておられるのであれば、Anker Nebula Cosmos Maxを選んで間違いありません。現在販売されているLEDプロジェクターの中でもずば抜けた画質を誇る、それがAnker Nebula Cosmos Maxです。
1500ANSIルーメンの明るさでテレビいらず
これは日中の光が差し込む部屋で、カーテンを開けたまま投影しています。
Anker Nebula Cosmos Maxの明るさ(輝度)は1500ANSIルーメン。
これだけ輝度の高いプロジェクターであれば、プロジェクターをテレビやディスプレイ代わりにすることもできます。
さすがに日中の光が差し込むと少し映像がかすむものの、細かい文字まで問題なく読めます。
ちなみにこの記事で紹介している画像の投影サイズはすべて約80インチの場合の話(使用スクリーン)。なので、もっと小さなインチサイズで投影される方であれば、さらに鮮明な画質で見ることができます。
上2つの画像は、日中の光が差し込む部屋で、蛍光灯×2を点けたまま投影しています。
これだけ部屋を明るくしても、こんなにハッキリクッキリ見えるんです。
家庭からテレビが淘汰される日は近そうですね。
部屋の明るさの違いで投影画質がどれくらい変わるのかを実験してみました。
スマホで適当に撮った動画なのでそもそもの画質が悪いのですが、投影映像の明るさの違いはおわかりいただけるのではないかと思います。
動作がサクサクで早い
これは複数のAnkerプロジェクターを渡り歩いたからこそいえることかもしれません。
Anker Nebula Cosmos Maxは操作がかなり快適です。メニュー画面がサクサク動きます。
Anker Nebula Cosmos MaxのOSは、これまで使っていたモバイルプロジェクターのAnker Nebula Capsule IIと同じAndroid TV 9.0。
メニューや設定画面はまったく同じですが、操作性は圧倒的にAnker Nebula Cosmos Maxのほうが快適です。どうやら搭載されているCPUが違うみたいですね。
リモコンでAnker Nebula Cosmos Maxを操作しているところをスマホで撮ってみました。
私の経験上、プロジェクターの画面操作って基本的には「モッサリ」してるものなんです。パソコンやスマホのようにサクサクは動きません。きっと画質や音質といった投影環境にばかりが重視されてしまうからなのでしょう。なのでYouTubeやNETFLIXを使うときに、操作性が悪くストレスを感じることがありました。
Anker Nebula Cosmos Maxは本当に操作が超快適。毎日使いたい方にとっては操作性はとても重要なポイントです。
あとAnker Nebula Cosmos Maxは「Bluetoothが正確で精度が高い」です。
私はイヤホン(AirPods Pro)で音を聴くことがあるのですが、すぐにイヤホンとAnker Nebula Cosmos MaxがBluetoothで接続されるのでストレスを一切感じません。
この点もスマホやパソコンに慣れていると、「そのどこがすごいの?」と思われるかもしれません。Bluetoothがちゃんと接続されるなんて「普通のこと」ですよね。
しかし、AnkerのNebulaシリーズに代表されるOS内蔵型プロジェクターのBluetoothの精度はイマイチなことが多いんです。いざBluetoothでイヤホンを接続しようとしても、うまく接続されずにペアリングからやり直す羽目になったり、ほかの機器で使ったあとにプロジェクターがイヤホンを認識してくれなくなったり……こんなことが日常茶飯事です。
だからAnker Nebula Cosmos MaxのBluetoothの正確さや精度の高さが本当にうれしくて。
動作は映像のキレイさに関係ないので重視しない方が多いかもしれませんが、動作速度が遅いとプロジェクターを使う気をなくします。実際、私は過去にAnker Nebula Capsule IIを使っているときに、AirPods Proがうまく接続されないことが多すぎて、使うのが億劫になってしまいました。
プロジェクターを普段使いする人は、本体の動作速度も重視したほうが幸せになれると思います。
スピーカーの音がクリアで鮮明
Anker Nebula Cosmos Maxは映像だけでなく音もクリアで鮮明です。これまで私が使ってきたどのスピーカーとも比べ物になりません。これが本当に内蔵スピーカーの音なのか……と思わずため息がもれるほど素晴らしい音を奏でてくれます。
Anker Nebula Cosmos Maxの音の良さを最も感じるのが、AbemaやTVerでテレビ番組を見るとき。複数人が入り乱れて話すワイドショーやバラエティ番組でも、きちんと一人ひとりの声が分離してクリアに聞こえます。音の解像度が本当に素晴らしい。
さすがに映画館のような重低音とはいきませんが、それでも低音に音圧を感じますし、高音はキンキン鳴らずに高級オーディオを思わせる丁寧で綺麗な音でうっとりします。
個人的にAnker Nebula Cosmos Maxで一番感心したのは音だったかもしれません。
本体が大きくて重たい
Anker Nebula Cosmos Max 最大の弱点、それは大きくて重たい本体サイズです。
横幅は35cm、縦幅が24.8cm、高さは9.9cm。そして重さが3.6kgもあります。バッテリーを内蔵しているわけでもないのに、この大きさ重さというのはいかがなものか……。
普段はしまっておいて使いたいときだけ出す、といった使い方をするには億劫さを感じるレベルで大きくて重たいです。
おそらくこの本体サイズと重さの原因は「スピーカー」だと思うんですよね。
先述したようにAnker Nebula Cosmos Maxの内蔵スピーカーはかなり音が良いです。本体サイズと重さは音の良さを極限まで追求するあまり犠牲になってしまったのかな、と。
で、この大きさ重さで困るのが、スタンド・三脚選びです。
手軽に買えるモバイル三脚などでは耐荷重を越えてしまうので使うことができません。耐荷重を無視して強引に使うこともできなくはないのですが、バランスを崩して転倒したり、雲台がプロジェクターを支えきれずに投影角度が徐々に下がってきたりするでしょう。
一応、AnkerからはAnker Nebula 三脚スタンドという純正のプロジェクタースタンドが販売されています。モバイル三脚などと比べるとかなり大きくはなってしまいますが、このスタンドの最大積載重量、耐荷重は5kgなので、3.6kgのAnker Nebula Cosmos Maxを支えることができます。
それでもどうしてもモバイル三脚のような小さなスタンドが欲しい方は、値はちょっと張りますが「Leofoto MT-03」というモバイル三脚がオススメです。
この三脚は手のひらサイズだというのに耐荷重は6.0kg。Anker Nebula Cosmos Maxを余裕で支えることができます。
Leofoto MT-03は、脚を広げることができるので安定して使えて転倒リスクがありません。
プロジェクターの設置場所の都合で、邪魔になる大きな三脚やスタンドが使えないという方は、検討してみてはいかがでしょうか。
天井シアターは三脚が必要
スタンドの話しが出たので、ついでに天井シアター(映像を部屋の天井に投影すること)についても書いておきます。
Anker Nebula Cosmos Maxは本体背面にAC電源の差込口があり、AC電源のコードが出っ張ってしまうので、床にプロジェクター本体を置いて天井投影をすることはできません。
Anker Nebula Cosmos Maxで天井シアターをするには、それなりの三脚が必要になります。
ちなみに三脚を選ぶ際は雲台(三脚の頭についている部分)が90度上を向くものを選び、「三脚のサイズ(高さ)」に注意してください。
脚の長さが短い三脚だと、Anker Nebula Cosmos Maxを上に向けたときに、プロジェクター本体のお尻のほうが脚に当たってしまい、90度上に本体を向けることができません。ここでもAnker Nebula Cosmos Maxの大きすぎる本体サイズがネックになるというわけです。
天井投影をしたい人は、できるだけ脚の長さが長い三脚が必要です。
私はLeofoto LS-224Cという三脚を使っています。この三脚はカーボン製で軽くて素晴らしい三脚ですが、値段が高いのが難点。
通常は先ほど紹介したAnker純正のプロジェクタースタンドを選ばれるのがよろしいかと思います。
値段が高すぎる
Anker Nebula Cosmos Maxの値段で購入を躊躇されている方は多いのかもしれません。
たしかにAnker Nebula Cosmos Maxは値段が高いですよね。
今日現在、AmazonだとAnker Nebula Cosmos Maxの販売価格は179,980円。下位機種のAnker Nebula Cosmosは79,980円。その価格差は2倍以上、きっちり10万円の違いがあります。
問題はその価格差を肯定するだけの価値がAnker Nebula Cosmos Maxにはあるのかどうかという点ですが……単純に画質でいえばその価値は十分にあると思います。が、個人的には画質以外の部分もふくめてトータルで考えると、微妙と言わざるを得ないのかな、と。価格差は2倍で視聴体験も2倍であれば問題はないのですが、私の使い方では2倍の価値を見出すことはできていないのが現状です。
詳しくは後述しますが、よっぽど家が広い方やお金が余っている方でもない限りは、下位機種のAnker Nebula Cosmosで必要十分な気がします。
popIn Aladdin 2との比較
実は私は普段使い用にpopIn Aladdin 2というシーリング取り付け型のプロジェクターを使っています(画像左上の蛍光灯に見えるものがpopIn Aladdin 2)。
popIn Aladdin 2は、Anker Nebula Cosmos Maxの下位機種「Anker Nebula Cosmos」と同じフルHDでの投影に対応したプロジェクターです。明るさは700ANSIルーメン(Anker Nebula Cosmosは900ANSIルーメン)。
左がpopIn Aladdin 2(約60インチで投影)、右がAnker Nebula Cosmos Max(約80インチで投影)です。
これだけ投影サイズが違うというのに、Anker Nebula Cosmos maxのほうが明るくて鮮明なことがおわかりいただけると思います。
イメージギャラリー
以下、Anker Nebula Cosmos Maxについて、画像でポイントをご紹介します。
オートフォーカスの設定中。
Anker Nebula Cosmos Maxはオートフォーカスが搭載されているので、延々とピント調整する沼にハマることがありません。
Anker Nebula Cosmos Maxには、30秒ごとぐらいに美麗な画像が切り替わるスクリーンセーバー機能があります。
壁の色を調整することもできます。
プロジェクター用のスクリーンを使わず、部屋の壁に投影したい方には嬉しい機能です。
Anker Nebula Cosmos Maxにはズーム機能があります。
これが最大ズームサイズ。
これが最小ズームサイズ。
ただ、もし画面を小さくしたいのであれば「プロジェクター本体を投影面に近づけること」のほうが画質が良くなります。
ズーム機能はプロジェクター本体を投影面に近づけることができない場合に使う機能、という感じです。
天井投影(蛍光灯を2つ点けた場合)。
天井投影(蛍光灯を点けない場合)
スクリーンから2mちょっと離れると、80インチサイズになります。
MacBookProの画面(左下)と投影画像の比較。
Anker Nebula Cosmos Maxを使うにはGoogleアカウントでログインする必要があります。
結論:本気の映画好きでなければ下位機種で十分
ここまで色々と書いてきましたが、私がしばらくAnker Nebula Cosmos Maxを使ってみた結論としては、冒頭でお伝えしたように家庭用として使うにはオーバースペックなプロジェクターと言わざるを得ません。
たしかにAnker Nebula Cosmos Maxの4K動画はとてもキレイです。画質で選ぶのであれば、Anker Nebula Cosmos Maxは最良のプロジェクターといえます。
でも、肝心の4Kに対応した動画配信サービスが今はまだ少ない上に、仮にあったとしても4Kだとサブスク料金が値上がりしてしまう場合がほとんど。YouTubeには無料で見れる4K動画があるのですが、逆にいえば気軽に見れる4K動画はYouTubeくらいなものです。
Anker Nebula Cosmos Maxのスピーカーは最高の音を奏でてくれますが、そもそもそんなに爆音で聴けることが滅多にありません。かなり広い一戸建てで近所が離れている場合でもなければ、このスピーカーの真価を発揮するボリュームで視聴することは難しいです。
映像は暗いほうがより鮮明に見えるので夜に投影したいのですが、夜だと音が近所迷惑になりかねないというジレンマ……結局、夜はAirPods Proで音を聴くことになり、せっかくのスピーカーを生かせていないのが現状です。
そんなこんなで色々あって、いま思うのはAnker Nebula Cosmos Maxってなんか疲れるプロジェクターだなぁ、と。スペックが素晴らしいので、それを生かさないともったいない、と考えてしまう私の貧乏性とは相性が悪いプロジェクターなんです。
本当は別に4K動画にこだわらなくてもいいわけですし、音もイヤホンで聴けばいいんですよね。最も画質がキレイに見れるからといって、夜中まで待たずに日中でもガンガン映画を見ればいいんですよね。
でもそうなると、Anker Nebula Cosmos Maxである必要がない気がしてしまって。
わざわざ高いお金を払って買ったプロジェクターです。できるだけその真価を発揮させたい。そう考えてしまいがちで、もうこうなるとコンテンツを楽しむというよりは、いかにキレイに映像を投影し、すばらしい音を聴くか、という本末転倒な状態になってしまうわけです。
最近の私は自分が見たいと思った映画を見るのではなく、「4Kに対応している映画」の中から選ぼうとする始末。
そして映画を見ていても内容に集中しておらず、「今のシーンの黒がキレイ!」「空の階調が破綻せず表現できている!」「こんなに細かいシーンなのにしっかり描写されている!」「音の立体感がすごい!」ということばかりが気になってしまって……しばらく使って4Kに慣れれば気にならなくなるのでは? と思って1ヶ月ほど使っていますが、今のところまったく慣れません。スペックに振り回されっぱなしです。
結局のところ、私はプロジェクターに「気軽さ」を求めているのだと思います。使いたいときにサッと使えて、サッとしまえるような。
デカくて重たい本体を箱から出して三脚に接続し、4Kに対応した映画を動画配信サービスから探し回る。そして映像が鮮明に見える夜まで待つが、かといってスピーカーから音が出せなくなるほどではいけない。そしていざ投影を開始したら、その素晴らしい映像と音質に感嘆する。
重い! 色んな意味で重たい!
なんでしょうね、「家にいるのにスーツを着ている感じ」というと伝わるでしょうか。まったく気軽ではないですし寛げる気がしないわけです。
本気で映画を見るなら映画館にいけば良かったんですよね。
Anker Nebula Cosmosと、Anker Nebula Cosmos Maxの差額10万円があれば、余裕で50回以上は新作映画を映画館に見に行けます。そのほうがよっぽど優雅なのではなかろうかと……。
人によって合う合わないはもちろんあると思いますが、私にとってAnker Nebula Cosmos Maxはオーバースペックなプロジェクターというのが結論です。本当に心の底から素晴らしいプロジェクターといえるのですが、その素晴らしさが私にとっては仇になってしまったようです。
この記事がAnker Nebula Cosmos Maxの購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
→ Anker Nebula Cosmos Max の 評価・レビューを見る(Amazon)
台形補正を手動で行う方法
Anker Nebula Cosmos Maxには手動調整に対応した台形補正があります。が、ちょっと設定方法がわかりずらかったので、ここにメモしておきます。
Anker Nebula Cosmos Maxで手動で台形補正を行うには、「オートキーストーン補正」をオフにします。
オートキーストーン補正をオフにすると、垂直キーストーン補正と水平キーストーン調整を手動で行えるようになります。
さらに自分で細かく台形補正を行いたい場合は「四角形キーストーン補正」を選ぶと、
四隅をひとつずつ選んで調整することができます。
NETFLIXを見る方法
NETFLIXをAnker Nebula Cosmos Maxで見るには少し設定が必要になります。
「Nebula Manager」というアプリを起動すると、
その中にNETFLIXがあるので、そこから選んで起動します。Disney+などのサービスもこの方法で起動しなければなりません。
ほかの動画配信サービスのアプリに比べるとひと手間かかってしまいますが、使えないわけではないのでまあ許容範囲かな、と。