Anker 623 Magnetic Wireless Charger のレビュー

結論から言います。

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerは、「iPhone」と「AirPods」を同時に充電できる便利な充電器ですが、AirPodsの充電に煩わしさがあります。iPhoneとAirPodsを持っているからといって考えなしに買うと、痛い目に遭うかもしれません。

この記事では、Anker 623 Magnetic Wireless Chargerを実際に買って使ってみた感想を、お伝えしています。Anker 623 Magnetic Wireless Chargerを検討中の方は、購入前にぜひ一読してみてください。

Anker 623 Magnetic Wireless Charger

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerは、iPhone12、iPhone13の「MagSafe」に対応したAnkerの製品ブランド「MagGo」の充電器です。

製品名 Anker 623 Magnetic Wireless Charger (MagGo)
サイズ 約80 x 63 x 63 mm
出力 マグネット式ワイヤレス充電台:最大7.5W
ワイヤレス充電台:最大5W
入力 USB-C
ブラック、ブルー、ホワイト
重量 約450g
価格 ¥7,990(税込)
購入 Amazon / 楽天
公式HP Anker 623 Magnetic Wireless Charger (MagGo) | マグネット式ワイヤレス充電器の製品情報
その他 取扱説明書

同梱品一覧。

付属の電源アダプターはPD(USB Power Delivery)に対応しています。

実はこのアダプター、日本ではなぜか単品発売されていない「Anker PowerPort III 20W Cube」という電源アダプターです。20Wの出力に対応しており、このコンパクトさにも関わらず「プラグが折り畳める」のがポイントです。カバンにポイッと入れて持ち運んでも、ほかのモノを傷つける心配がないんですね。

日本ではAnker PowerPort III Nano 20Wという製品が販売されていますが、こちらはプラグが折り畳めない仕様です。

私はこのコンパクトさが気に入ってしまい、この電源アダプターをカバンに入れて持ち運んでいます。

充電器への給電は、iPad mini 6に付属してきたApple純正の20W電源アダプター(画像下)で代用することにしました。同じ20Wだというのにこのサイズ感の違い。Ankerは本当にすごいですね。

充電器の本体サイズは高さ8cm × 幅6.3cm × 奥行6.3cm。缶コーヒーくらいのサイズ感です。

このコンパクトさでマグネット式充電器とパッド型充電器を搭載して同時充電できるというから驚きです。

充電器への給電はUSB-Cケーブルで行います。

くわしくは後述しますが、USB-Cに対応したケーブルでも、必要な電力を供給できないケーブルだと充電はできません。

充底面は滑り止めのゴムが付いています。汚れがつきやすいのが難点です。

この充電器の重さは449.5g。500mlのペットボトルより少しだけ軽いです。

見た目のコンパクトさとは裏腹に、持ち上げるとズシリとした重さを感じます。MagSafe製品をマグネットで付け外しするためには、本体をそれなりに重たくする必要があったんでしょうね。

充電台。

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerの最大の特徴がこれです。
充電器の上フタが開いて、MagSafeに対応したiPhoneの充電器になります。

MagSafeに対応したiPhoneを、充電台に取り付けるだけで充電がはじまります。はじめて体験したときは未来を感じました。

上フタは開けなくても使えます。その場合はワイヤレス充電規格「Qi」対応の充電器となり、MagSafeに対応していないスマホでも使うことができます。

上フタを開けると現れる充電パッド。こちらは従来のワイヤレス充電規格「Qi」対応の充電器です。AirPodsなどのQiに対応した製品を充電できます。こちらはMagSafeには対応しておらず、マグネットによる吸着機能はありません。

iPhoneとAirPodsを同時充電。こんなにコンパクトな充電器で、一度に2つのデバイスを無接点充電できるとは……いい時代になったものです。

デザインが良い

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerは充電器とは思えないデザインが特徴です。円筒のシンプルなデザインが、近未来を感じさせてくれます。

充電開始時に点灯する「底面のLED」も、流れるように点灯してカッコイイです。このあたりにも未来感があります。本当に細かいところまでコダワって作られていますね。

上フタは無段階で角度調整ができますが、あまり可変幅は広くありません。↑上画像より角度を浅くすると、自動で上フタが閉じてしまいます。

ワイヤレス充電台でiPhoneも充電できる

「何を当たり前な」と思われたかもしれません。充電台はQiに対応しています。それならQiに対応したiPhoneが充電できるのは当然のこと。しかしAnker 623 Magnetic Wireless Chargerの販売ページには以下の記述があるんです。

本製品のワイヤレス充電機能搭載マグネット充電台はiPhone 13 / 12 シリーズ専用です。ワイヤレス充電台はワイヤレスイヤホンの充電にのみ対応しており、iPhoneは充電できかねます。
Amazon | Anker 623 Magnetic Wireless Charger

充電台では「ワイヤレスイヤホンしか充電できない」と明記されています。なのにQiに対応したiPhoneを問題なくワイヤレス充電できます。どういうこと??

↑こんな感じでiPhoneを2台同時に充電できてしまいます。ひとつの充電器を夫婦で共有して同時充電できてしまうんですね。

この使い方でもちゃんとiPhoneを充電できています。

↑マグネット式充電のほうに取り付けたiPhoneはきちんと充電されていますし、

↑充電台のほうのiPhoneもちゃんと充電されています。まったく問題がありません。

Qi対応のワイヤレスイヤホンが充電できるのであれば、Qiに対応した他のデバイスが充電できるというのは道理です。

なぜAnkerは「ワイヤレスイヤホンでしか使えない」というのでしょう? ワイヤレス充電台は幅が狭いため、スマホが充電台から転げ落ちて傷ついてしまうのを防ぐためでしょうか? 不思議です。

片手でiPhoneを取り外すのにコツがいる

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerから、iPhoneを片手で外すにはコツがいります。この充電器のマグネットは約900gの荷重にも耐えるそう。マグネットの磁力がかなり強いため、片手でスマホを外そうとすると、

こうなります。iPhoneと一緒に充電器まで持ち上がってしまうんですね。そして充電台に載せていたAirPodsが転げ落ち、盛大なため息がでます。

こんなに荒い動作でもiPhoneから充電器が離れません。

先述したように、この充電器は約450g、ペットボトル1本くらいの重さがあります。けして軽い充電器ではないはずですが……持ち上げて振り回しても外れないほどの磁力。強すぎる。

しばらく使ってみたところ、最近になってようやく片手で外すコツがつかめました。

片手で外すときは、「親指のほうを上に持ち上げつつ、人差し指のほうをワイヤレス充電台に押さえつけ、ひねるようなイメージで外す」と、うまくいきます。慣れるとスムーズに外せるようになりました

MagSafeの圧着痕がiPhoneケースに付く

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerの強力な磁力がもたらすもうひとつの悲劇。それは「圧着痕」がケースに付いてしまうこと。Appleロゴの周辺に、うっすらと円形の痕が付いてしまうんです。

圧着痕についてはAmazonの製品ページでも注意が掲載されています。

MagSafe対応の革製ケースを装着したまま使用するとケースにマグネット部分の丸い跡が付くことがありますので、ご注意ください。
Amazon | Anker 623 Magnetic Wireless Charger

革製ケースに限定して書かれていますが、私の使っているシリコーンケースで圧着痕が付きます。

個人的にはこれくらいの痕であれば許容できますが、レザーケースやシリコーンケースを付けたiPhoneを使っている人は注意してください。Apple純正クリアケースはプラスチック製ですので、この問題は発生しなさそうですね。

AirPodsが充電されない場合がある

Anker 623 Magnetic Wireless Charger、最大の問題点はここです。充電台に置いたAirPodsが充電されていないことがあるんですね。

その原因は、この充電器のデザインにあります。

iPhoneを前面で充電している場合、AirPodsを置くためのワイヤレス充電台が見えません。iPhoneが視界を邪魔してしまうんですね。

この状態でAirPodsを充電台に置くと、「きちんとAirPodsの充電が開始されているかどうか」を確認する術がありません。AirPodsはケースに埋め込まれたLEDで充電の開始を確認します。しかしiPhoneが邪魔でケースのLEDが点灯したかどうかを、この充電器では確認できません。

ならば、と充電台を横向きにしてみたり。しかし今度はiPhoneに来た通知が見れなくなります。左を叩けば右が出てくる状態。どうしたらいいの。

さらにこの充電台はAirPodsに最適化されているわけではなく、置く位置が少しでもズレるとAirPodsが充電されません。シビアな位置調整が必要です。

動画を用意してみました。AirPodsを置く位置が少しでもズレると、充電されないのがおわかりいただけると思います。

Anker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand LiteAnker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand Lite

正直な話、iPhoneとAirPodsを同時充電したいだけであれば、Anker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand Liteのほうがオススメです。こちらの充電器だと「AirPods用のくぼみ」が前面にあるので、充電位置に悩みません。充電開始のランプが見えないようなこともありません。値段もAnker 623 Magnetic Wireless Chargerの半額くらいで買えます。デザインにこだわりがなければ、Anker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand Liteのほうが使いやすくてオススメです。

Anker 533 Magnetic Wireless ChargerAnker 533 Magnetic Wireless Charger

iPhone、AirPods、Apple Watchの3つをお使いの場合は、こちらの3-in-1タイプの充電器「Anker 533 Magnetic Wireless Charger」がオススメです。1台の充電器でiPhone、AirPods、Apple Watchの3つを同時に充電できます。

iPhoneが水平、垂直にならない

これは私個人のスマホ使用環境に関係した感想です。

私がこれまで使っていた、ワイヤレス充電規格Qiに対応した充電器では、↑こんな感じでスマホを置けば、自然にスマホが水平垂直になるようになっていました。

AirPodsもこうして置くと充電されます。充電位置を合わせる必要がなかったんです。置けばいいだけ。

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerにしてからというもの、iPhoneは常に斜めになっています。片手でiPhoneを取り付けると、こうなってしまうんですね。わざわざ水平垂直を意識しながら取り付ける人はいないと思います。おかげで通知がくると首を少しかしげる日々を送っています。

大きく不便というわけではありませんが、こういうところが気になる人もいるかもしれませんね。

USB-Cケーブルに要注意

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerを使うときは、キチンとしたUSB-Cケーブルでなければなりません。

購入直後、これまで使っていたUSB-Cケーブルを、Anker 623 Magnetic Wireless Chargerに挿したら、上画像のように底面が点滅して充電ができませんでした。どうやらこれまで使っていたUSB-Cケーブルは、Anker 623 Magnetic Wireless Chargerを使うのに十分な電力を供給できないケーブルだったようです。

仕方なしに付属してきたUSB-Cケーブルを使おうとしたのですが、これがまぁ短い。1mくらいしか長さがありません。私の環境では1mだとケーブルが突っ張ってしまい、長さが足りません。結局、大容量の送電に対応した、新しいUSB-Cケーブルを買うことにしました。

いろいろ調べてみた結果、100WのPDに対応したBaseusというメーカーのUSB-Cケーブルを買うことにしました。2mの長さで1,500円という驚きの安さ。あまりの安さにちゃんと使えるか不安でしたが、無事にAnker 623 Magnetic Wireless Chargerで使うことができました。

ケーブルは編み込みになっていて高級感があります。黒しか色が選べないのが難点ですが、長いUSB-Cケーブルが必要な方はBaseusのケーブルがオススメでです。

MagSafe対応だが、MagSafe充電ではない

ここは、かなりややこしいポイントです。

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerは、Appleの「MagSafe」に対応した製品です。しかしそれは「マグネットでくっつけて充電できるよ!」という意味であり、「AppleのMagSafe充電規格の高速充電に対応しているよ!」という意味ではありません。あくまで「マグネットで充電器にくっつけられるよ!」という意味でのMagSafe対応なんです。

AppleのMagSafe充電規格は15Wで充電できるのが特徴です。Apple純正のMagSafe充電器だと15Wのフルパワーで高速充電できます。しかしAnker 623 Magnetic Wireless Chargerはその半分、7.5Wでしか充電できません(7.5Wはマグネット充電の場合。充電台は5W)。MagSafe充電規格の半分くらいの出力でしかないんです。Qi対応の充電器ならば一般的な出力といえますが、せっかくならMagSafe充電規格に完全対応して欲しかった気もします。

ただ、個人的には7.5Wの出力で困るようなことは今のところありません。そんなに高速で充電する必要がないんですね。よほど重たいゲームなどをしなければ、7.5Wでも特に問題にならないのかな、と思います。

まとめ:デザインが好きで同時充電したいなら買い

Anker 623 Magnetic Wireless Chargerは、本体デザインが気に入った&2台同時充電が必要な人なら、買って損はしない充電器です。AirPodsまわりで多少問題はあるものの、デスク上に置いたときのコンパクトさとデザインの良さは唯一無二です。

私もこのままAnker 623 Magnetic Wireless Chargerを使い続けます。MagSafe対応のiPhoneをお持ちの方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

→ Anker 623 Magnetic Wireless Charger (MagGo) の 評価・レビューを見る(Amazon)

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