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フルサイズEマウント単焦点レンズ「1本だけ」なら万能なコレ!SONY FE 35mm F1.8 SEL35F18F

「α7シリーズでフルサイズカメラをはじめて、単焦点レンズを1本だけ買うなら」

もしそんな質問をされて、しばらく他のレンズを買い足す予定がないのだとすれば、私はSEL35F18Fをオススメします。

「あなたにとっての最適なレンズは撮りたい写真によって変わります。風景や建物なのか、人物なのか、ブツ撮りなのか、スポーツなのか」

カメラのレンズを選ぶときによく見かけるこのフレーズ。まったくその通りなのですが、初心者の頃は何をいっているのか意味がわかりませんでした。iPhoneぐらいでしか写真を撮ったことのない初心者が、自分が何の写真を撮りたいのかなんてわかりませんよね。

もし上記の文章に共感されたのであれば、あなたにとってSEL35F18Fは最高の選択となります。この35mmレンズ以上に「今はまだわからない人」にオススメできるフルサイズ対応Eマウント単焦点レンズを私は知りません。

「日常も旅行も撮りたい!屋内でも屋外でも撮りたい!シャープで精細な写真も撮りたいし、背景がボケた写真も撮りたい!だけど画質に劣るズームレンズは嫌!美しい写真が撮れる単焦点レンズがいい!」

この人は「今はまだわからない人」ではありますが、逆にいえばニーズはハッキリしています。つまり「何でも撮れる万能なレンズ」が欲しい人です。

通常、何でも撮れる万能なレンズというと、大三元のズームレンズをオススメする人が多いと思います。TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXDなどがそうですね。しかし、私は大三元のズームレンズよりも、単焦点レンズのSEL35F18Fのほうが万能であると考えます。画角のバリエーションが増えるだけのズームレンズは、万能とはいえません。それよりも、携帯性に優れたコンパクトさ、被写体に寄れる最短撮影距離、屋内でも屋外でも気にせず撮れる開放F1.8の明るさ、を備えたSEL35F18Fのほうが万能といえます。

以下、SEL35F18Fのポイントについてお話していきます。
その前に、これまで私がどんなレンズを所有し使ってきたかを示します。どんなレンズ履歴を持った人が話しているかは、ご覧になる方にとっては重要と思いますから。各レンズには本ブログの記事へのリンクを貼っておくので、興味があったらそちらもごらんください。

SEL24F14GM
SEL35F18F(本レンズ)
Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
SEL50F14Z
SEL55F18Z
SEL85F18
SEL90M28G
TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD

SONY Eマウントレンズ FE 35mm F1.8 SEL35F18F

SEL35F18Fは、2019年夏に発売されたレンズです。GMレンズやカールツァイスレンズではない、いわゆる「無印」のSONY純正のフルサイズEマウントレンズです。

「軽くてコンパクトで寄れてAFが早く明るいレンズ」

SEL35F18Fを一言でいうとこうなります。悪いところが見当たらない。本当に万能。価格が高い、という方がいらっしゃるようですが、それはこれまでの無印レンズの価格が先入観になっているからではないでしょうか。この機能性や仕様をふまえるのであれば、価格は妥当どころがむしろ安いとすら感じます(実売6万円前後)。

レンズのフィルター径は55mm。私はいつものように愛用しているMARUMI EXUSの55mmを装着しました。寄れるレンズなので、レンズフィルターがあったほうが安心かな、と。

レンズの重さは約280g。手に持ってみるとその軽さがよくわかります。私が所有するレンズの中では最も軽いレンズです。
レンズの長さは約7.3cm。コンパクトなレンズですので、α7シリーズ本体にSEL35F18Fを付けたままで、大抵のカバンやバッグに入れることができます。これはレンズが大きくならざるをえないズームレンズにはない優位性です。

SEL35F18Fは、防塵・防滴に配慮した構造になっています。多少のほこりや雨であれば耐えられる性能。利用シーンを限定しない万能レンズというのであれば、このあたりの性能も重要です。雨が降ったからといって旅行で写真を撮らないということはないものです。

レンズの側面にはオートフォーカスとマニュアルフォーカスを切り替える「AF/MFのフォーカス切り替えスイッチ」と、機能をカスタマイズできる「フォーカスホールドボタン」が備えられています。GレンズやGMレンズでない無印レンズなのにいたれりつくせりの贅沢仕様。私はあまり使うことはありませんが。

SEL35F18Fの最短撮影距離は22cm。最大撮影倍率が0.24。数値だけだとピンとこないかもしれませんが、テーブル上の食事も花も「撮りたい姿勢で撮れる」と考えていただければよろしいかと。
ほかに最初の単焦点レンズとして候補によくあがるSEL55F18Zは、この点が絶望的です。テーブル上の被写体を撮るには、自分が立ち上がらなければ撮れません。立ち上がっても画角的に厳しいときもあります。私は最初にSEL55F18Zを買ったので、この点に泣かされました。

ちなみにSEL35F18FとSEL55F18Zのサイズ差はこれくらいあります。SEL55F18Zもコンパクトなレンズですが、SEL35F18Fと比べると大きく見えます。いかにSEL35F18Fがコンパクトなレンズかおわかりいただけるのではないでしょうか。

開放F値は1.8。この明るさが、ほかの35mmレンズと本レンズSEL35F18Fを分ける性能差です。
フルサイズのEマウント35mmレンズというと、昨年末にTAMRONから35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053) という単焦点レンズが発売されました。画質も良いとのことでまずまずの評判がきこえてきていますが、Model F053のF値は2.8。そう、SEL35F18Fに比べると暗いレンズです。
もしSEL35F18Fのほかに明るいレンズを持っているのであれば、Tamron Model F053も選択肢に上がることでしょう。事実、Tamron Model F053がよいといっている人は、大抵がほかに明るいレンズを所有されている方です。けれど、最初の一本、しかもしばらく買い増しの予定がないのであれば、F値は明るいものを選ぶべきです。F値は暗所での撮影性能に影響し、画質にダイレクトに関係します。屋内でも屋外でもキレイな写真を撮りたいのであれば、F値が小さなレンズを選ぶのは必然。さらにF値が小さいレンズのほうが背景がボケやすくなります。初心者のうちは背景が大きくボケた美しい写真を撮りたくなるものです。
これらを考慮すると、Tamron Model F053よりもSEL35F18Fのほうが、単焦点レンズ一本だけ、という使い方には向いているといえます。

さらにSEL35F18Fはオートフォーカス(AF)が爆速かつ正確です。これは純正レンズならではの強みといえます。純正メーカーはカメラボディに最も適したレンズ設計にできるわけですから当然といえば当然なのですが、これは大きな魅力です。いくら仕様が公開されているとはいえ、社外品が到達できない領域は確実にあります。
一本だけの単焦点レンズに求められるのは、被写体を選ばない性能です。ならばオートフォーカスは早いにこしたことがありません。動きのない風景や建物から、走り回る子供まで、万能に撮ることができます。オートフォーカスが遅いせいで、絶好の撮影タイミングを逃してしまうのは本当にもったいない。オートフォーカスの遅さはかなりのストレスにもなりますから、できるだけオートフォーカスが早いレンズを選ぶのが得策です。

SEL35F18Fを使ってみた感想

ここからは、私がSEL35F18Fを使った感想についてお話します。

私はSEL35F18Fを発売日に購入したので、もう購入してから半年ぐらいになります。このレンズを買ってから持ち出さなくなったレンズがあります。それはTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXDというズームレンズです。
SEL35F18Fのライバルは他の単焦点レンズではなくズームレンズです。これまで述べてきたように、SEL35F18Fの万能さはズームレンズの万能さを凌駕する利便性があります。

私がSEL35F18Fを持ち出すときは、レンズを一本だけしか持っていきません。SEL35F18F以外のレンズを持っていく理由がないんです。このレンズだけで撮れてしまうからです。

私は先に示したように、画質に優れたGMレンズなども持っています。しかし、SEL24F14GMは、画質こそ優れているものの、24mmという広い画角のせいで撮りづらいシーンも多いです。なので、SEL24F14GMを持ち出すときは、必然的に他のレンズも一緒に持ち出すことになります。最近だと、

SEL24F14GM(広角・暗所を担当)
SEL55F18Z(スナップ撮り担当)
SEL90M28G(望遠と接写を担当)

という組み合わせでレンズを3本ほど持ち出すことが多いです。単焦点レンズの組み合わせとしては完成していると感じているのですが、ハッキリ言って持ち運びやレンズ交換がかなり面倒です。屋外でのレンズ交換のたびにゴミがセンサーに入らないかとヒヤヒヤします。本気すぎて疲れるので、ちょっとしたお出かけに持っていくには不向きな構成です。

逆に「ちょっとしたお出かけ」や「日常生活の撮影」にSEL35F18Fは最適です。
SEL35F18Fは一本でそれら3本の「美味しいところ」をまかなえます。
35mmという広角でスナップ撮りにも向いている画角、F1.8という暗所撮影性能で屋内も屋外もOK、最短撮影距離22cmという接写性能のおかげで撮影ポジションを限定しません。唯一、難しいのは望遠ということになりますが、望遠は撮影後にトリミングで対応するということもできなくはありません。

逆に、こんな使い方は意味がないということになります。

SEL24F14GM(広角・暗所を担当)
SEL35F18F(???)
SEL55F18Z(スナップ撮り担当)
SEL90M28G(望遠と接写を担当)

そう、他の単焦点レンズがあるのであれば、SEL35F18Fである必要がありません。良くいえば万能レンズのSEL35F18Fは、悪く言えば中途半端ということになります。ズームレンズも同じジレンマを抱えていますよね。

現在、発売されているEマウントズームレンズは3本あります。

SEL2470GM(価格が高い、重くてデカイ)
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD(価格ソコソコ、重さとサイズもソコソコ)
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN(価格はソコソコだが、重くてデカイ)

いずれも重さやサイズはSEL35F18Fとは比べ物になりませんし、開放F値は2.8とSEL35F18Fに劣ります。すぐれているのは画角バリエーションだけ。単焦点レンズは画角は足で稼ぐことができます。室内撮りで35mmだと入りきれない場合がある、とおっしゃる方がいそうですが、室内撮りなら開放F1.8の優位性がSEL35F18Fにはあります。たしかに開放F2.8でも三脚を使えば室内でキレイに撮影することもできます。しかし、そんな面倒なことをするでしょうか。仕事の撮影ならともかく、日常の記録として子供や食事、植物の変化などを撮影するのにわざわざ三脚を持ち出すとは考えにくい話です。三脚を準備している間に子供は逃げてしまいますし、暗いレンズはシャッタースピードを稼げませんから仮に三脚を立てても人物は被写体ブレを起こしてしまいやすいです。

いろんな考え方はあるかと思いますが、もし私がこれからα7シリーズで写真を始めるのだとしたら、最初の一本にはSEL35F18Fを選びます。これは単焦点レンズなら、という縛りでなく、ズームレンズも単焦点レンズも含め、値段の高低も気にしなくても良いとしても、SEL35F18Fを選びます。それくらい万能なんです。

以下、SEL35F18Fの作例を数枚ほど掲載しておきます。画質の参考にしてください。

SEL35F18Fの作例

最後に、このレンズの型番は「SEL35F18」ではなく「F」が付けられた「SEL35F18F」であることに注意が必要です。SEL35F18はAPS-Cのレンズの型番なので、フルサイズはSEL35F18Fという型番になりました。購入の際は間違えないように注意してください。私はあやうく間違えて買ってしまうところでした。

【まとめ】買って試したオススメのカメラ用品(レンズ、アクセサリ)【全78個】

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