結論から言ってしまうと、SONYのフルサイズカメラ「α7III」に、「Godox TT350S」は最高の組み合わせです。軽いミラーレスカメラには、軽いフラッシュがマッチします。安いストロボなのに「ソニー対応」ときちんと明示されていて、実際にちゃんと問題なく使えて最高です。
Godox TT350Sを買う前は、中華製の激安フラッシュのYongnuo YN560 IIIを使っていました。
α7Ⅱのフラッシュ・ストロボに中国製の激安スピードライト「Yongnuo YN560 III」を買ってみたら大満足だった話
これはこれで気に入っていたのですが、やはり安かろう悪かろうという感じでアッという間に壊れてしまいました。よく「どんなフラッシュでもフル発光を繰り返せば壊れる」といいますが、一度もフル発光なんてしたことなかったんですけどね……。
元々、AmazonのYongnuo YN560 IIIの販売ページでは、SONYに対応しているといっていないものを、強引に使っていたようなところがありましたから、文句は言えません。短い寿命でした。
ともかく手元にフラッシュがないのは困ります。また激安ストロボを買って後悔はしたくなかったので、ネットでさんざん情報を集めて検討に検討を重ねた結果、お値段はソコソコなのに性能が抜群と評判だったGodox TT350Sを買うことにしました。
結果、これが大当たり。今年買ったものの中で一番良かったカメラ用品となりました。
Godox フラッシュ TT350S スピードライト
というわけで今回紹介するのは、Godox TT350Sというフラッシュ。
「S」と付いているのはSONY対応の証。
公式にSONY対応をうたっていなかったYongnuo YN560 IIIが壊れてしまったので、今回はきちんとSONY対応をうたっている製品を購入しました。
付属品一覧。
Godox TT350Sは中華製なのでマニュアルも中国語・・・と思いきや、きちんと日本語に翻訳された取扱説明書が付いてきました。あまりにもしっかりしていて中華製らしくない・・・というか、中華製メーカーがここまでやってしまうと、高級な国産メーカーの存在意義が試されてしまいますね。
Godox TT350Sは、Yongnuo YN560 IIIに比べてかなりフラッシュ本体サイズが小さいのがポイントです。Yongnuo YN560 IIIはかなり大きくてα7IIIに取り付けるとバランスの悪さを感じました。
その点、Godox TT350Sは、αシリーズのために作られたのではないかというくらいサイズ感がぴったり。コンパクトなミラーレス機には、コンパクトなフラッシュが似合います。
Godox TT350SとiPhone XSの比較。
フラッシュ部分を伸ばした状態でiPhone XSとほぼ同じ長さですから、Godox TT350Sの小ささをおわかりいただけるかと思います。
国産メーカーのフラッシュよりもかなり安いですが、フラッシュに通常備わっている機能や性能はすべて盛り込まれています。キャッチライト用の板や、光を拡散させるディフューザーももちろんちゃんとあります。
ヘッド可動域も、通常求められる可動域はすべてカバーしています。
安いからといってこのあたりの仕様に問題があるようなことはありません。
Godox TT350Sのガイドナンバーは36。これまで使っていたYongnuo YN560 IIIのガイドナンバーは58だったので、光量は劣ります。室内撮りの多い私には、ガイドナンバーは36でも十分かな、と。
光量は落ちたものの、Godox TT350Sは単3乾電池2本だけで稼働するのが最高。おかげで本体サイズはYongnuo YN560 IIIに比べてかなり小さく軽くなりましたし、電池の準備も2本だけですみます。
私は充電電池のパナソニック EVOLTAをGodox TT350Sと同時購入して使っていますが、先日300枚ほど撮ってもまだ電池は残っていました。
電源オン。
Godox TT350Sの操作系はとてもシンプルでわかりやすいので、付属の取扱説明書を一読すれば誰でもすぐに使えてしまいます。
基本的に短く押すか、長押しの二択によって操作される感じです。
個人的には、Godox TT350Sの真ん中に付いているホイールリングが使いやすくていいです。
光量の上げ下げにボタン式だと連打しなくてはなりませんでしたが、ホイール式だと回すだけで一気に設定することができます。これが本当に便利です。
うーん、このα7IIIに接続した際のバランス感がやっぱりイイ!Godox TT350Sを選んで本当に良かった。
いま思えば、Yongnuo YN560 IIIはかなり大きかったですね。Godox TT350Sを使わなければ気にならなかったというのが正直なところですが。
これは夜の室内の定常光のみで撮影した画像。真っ暗で何を撮影したのかよくわかりません。
Godox TT350Sを使って撮影した画像。Lightroomで背景を白く飛ばしていますが、こういう画像がGodox TT350Sで撮れちゃいます。
Godox TT350Sを使った感想
もうとにかく「最高」としかいいようがありません。
繰り返しになりますが、本体サイズのコンパクトさはGodox TT350Sの最も良いところです。
機能的な不足をまったく感じさせず、本体サイズはコンパクト。取り回しや管理がとっても楽になりました。外に持ち運ぶ際にもカバンにとりあえず放り込んでおけるサイズ。大きなフラッシュだとレンズひとつ分くらいの重さがあったりして持ち出すのが億劫になります。
その点、Godox TT350Sは電池なしの重量が200gと、とにかく軽い。コンパクトなレンズ「SEL55F18Z」よりも軽いというのですから驚きです。
そして電池二本で稼働するという仕様も嬉しいところです。
おそらく充電電池を使われている方は、単3乾電池を一気に4本充電するタイプの充電機をお使いだと思います。通常のフラッシュだと単3電池を4本入れなければなりませんから、予備の電池を持とうと思うと、一回の充電で得られた4本とは別に単三電池が4本、合計で8本の充電電池が必要になります。充電の手間も二倍です。
単3電池2本で稼働するGodox TT350Sなら、一回の充電で予備電池まで充電できます。この効率の良さといったら。
もちろん、野外の遠いところまで光を飛ばす必要がある方は、ガイドナンバーの大きな機種を使う必要があります。ゆえに電池を多く消費するフラッシュを選ばれるのもやむを得ません。
しかし、私のように使用目的の多くが、蛍光灯などの定常光+フラッシュの瞬間光という室内撮りだったり、野外でも日中シンクロのような使い方の場合はGodox TT350Sでも十分。むしろYongnuo YN560 IIIのような大光量タイプは、今回の私のように壊れてしまうリスクも高いのかな、と考えています。
次回、別記事にて書こうと思うのですが、Godox TT350Sはワイヤレス発光がとってもやりやすいのも特徴です。Yongnuo YN560 IIIのときはカメラ側とフラッシュ側にそれぞれリモートユニットを使わなければならず、さらにそれぞれのリモートユニットに電池を消費するという微妙な仕様。身の回りが電池だらけでしたが、Godox TT350Sは本体にリモートユニットを内蔵しているので、リモートユニットを別購入する必要がありません。本体側だけにリモートユニットを購入すれば、すぐにワイヤレス発光環境を構築することができます。私はGodox X1T-SというリモートユニットをGodox TT350Sと同時購入して使っていますが、これがまた本当に便利で。長くなったのでGodox X1T-Sについては次回の記事で詳しく書きます。
SONYのαシリーズで使うためのフラッシュをお探しの方は、まずGodox TT350Sをチェックするところからはじめてみてはいかがでしょうか。