Amazonのセールで大量購入したウチの一冊でしたが、まったく予期せぬ収穫のあった本でした。
本当にできないのか、それとも知らないだけなのか
人は「できない」と思うとき、つい言い訳を探し始めてしまうものなのですが、できないという人の話を突き詰めてみると、結局は「自信がない」「どうしていいかわからない」という答えが返ってきます。人はやり方がわからないこと、そして自信がない物事に対して「できない」と言うものなのですね。
本当にできるかどうかを考えず、やり方や考え方を知らないから反射的に「できない」と言ってしまっている方。こういう方は意外に多いのではないでしょうか。
「できない」と言ってしまった時は、本当に自分はそれができないのかどうか、それとも反射的に言ってしまっただけなのかを見極めなければなりませんね。
理解の難しい事実
夢ってさ、あきらめない限り、思いもよらないヘルプや、考えられなかったような展開がその道に用意されているものだよね。「信じる心。そして、最後まで行くという気持ち」それこそが、必要なことなのかもしれないよね。
これって本当にそのとおりだと思うんです。しかし残念ながら、これは夢や目標に向かって歩み続けた人だけが持つことのできる「実感」なので、本当にこの事実を信じてほしい「今、一歩を踏み出すことをためらっている人」には届きにくいんですよね。
こればかりは「騙されたと思って」としか言いようがないのが辛いですが、どんな理由でも構わないのでとにかく一歩を踏み出すしかないのです。少し登るとみえてくる違った景色があるものです。
まずは小さな変化から
生物には「ホメオスタシス」という機能があります。通称ホメちゃんは、「その人がずっと元気で生きられるように」と、変化がないように一定に保つのが得意です。ホメちゃんは心配性です。なので、急激なダイエット、急激な環境の変化などが起こるとびっくりして「今まで普通に生きられていたのに、こんなに急に変化が起こったら、この人が死んでしまう!」と、その急激な変化を元に戻そうとがんばります。そのためダイエットしてもリバウンドしてしまったり、大きな行動を起こそうとすると不安という気持ちを起こしたりしてストップがかかります。生命維持には欠かせない存在のホメちゃん。でも、心配性なのです。ではそのホメちゃんを心配させないようにするにはどうしたらいいか……というと、「小さな一歩」が必要です。
少し長い引用になってしまいましたが、あなたが大きな変化を起こせないのは、いきなり「大きな変化」を起こそうとしてしまっているからなのです。
そして「大きな変化」がうまくいかないのは上記引用のようにホメオスタシスという、我々のカラダに備わっている機能のせいだそうです。逆説的には、「大きな変化」はうまくいかないほうが正常といえる、ということですね。
大きな変化を望むからこそ、まずは「ホメオスタシス」を機能させないレベルの小さな変化から物事をはじめるようにしましょう。
本書からは「ホメオスタシス」の話が大きな収穫でした。この事実を知れば人生に良き変化を起こせるようになる人は多いのではないでしょうか。うまくやれない人を見つけたら積極的に話したい事実ですね。
他の部分に関しては私にとってはちょっと微妙で、肝心のマップの部分は、夢や目標を書き出す系のありがちなものでしたし、どことなくただよう引き寄せの法則的なニュアンスがひっかからなくもなかったです。
ただ、先述の「ホメオスタシス」のような収穫があったように、どんな本でも先入観で判断せずに読んでみると思わぬ収穫があるかもしれませんので、今後も苦手意識を持たず、雑食的な乱読をしていこうと思います。