この三脚を使わないのは人生損している!
声高にそう主張したくなるほど、Leofoto MT-03は素晴らしいミニ三脚です。
事の発端は、これまで使っていたManfrottoのミニ三脚「PIXI(写真左)」で問題がでてきたこと。
PIXIも素晴らしいミニ三脚で愛用してきたのですが、α7III + SEL90M28Gの組み合わせだとバランスを欠いて転倒してしまうことがたまにありまして。中望遠レンズのSEL90M28Gはそこそこのレンズ長がありますから、PIXIで支えきれないのは仕方のないことです。
加えて、PIXIだとカメラを縦にして撮影することができないんですよね。上位版のPIXI EVOだとできるのでPIXI EVOを一時期所有していたことがありましたが、今度はPIXI EVOの大きさに耐えきれずに手放してしまいまして。以来、縦撮影ができないのをガマンしながらPIXIを使っていたという経緯があります。
というわけで、「PIXIのような小さくて軽くて携帯性抜群だけれど、大きい機材も支えられて縦撮影もできるミニ三脚」はないものか、と調べてみまして。
こんなワガママを満たすミニ三脚があるはずが……ある、から驚きです。いや、むしろ私の期待を遥かに超えています。カメラをやっている人、いまPIXIやPIXI EVOを持っている人、は買い替えを検討すべき案件です。
Leofoto MT-03 + LH-25 [並行輸入品]
今回、私が購入したのはLeofotoという中国のメーカーが販売する「MT-03」という三脚と「LH-25」という雲台のセット商品です。
MT-03は雲台のない脚部分のみの商品で、このままでもカメラに直付けして使うことはできます。ただしその際は、脚部分の角度付けでカメラ位置を決めなければならず不便です。そのため雲台が必要になるので、私はLH-25という雲台とのセット商品を購入しました。
MT-03と雲台のセット商品は、LH-25以外にも「MT-03 + MTB-19」と「MT-03 + MBH-19」というセットがあります。
ちなみにLH-25は単体で買うと10,000円ぐらいする雲台ですが、MT-03とのセットだと、MT-03の値段を差し引くとLH-25は5,000円ぐらいで買える計算になってお得です。なのでセットで購入して、もし不要だったらLH-25をフリマアプリで売る、という作戦がオススメです。
「並行輸入品」とあるのは、Amazonで検索したら国内正規品よりもかなり安く買えたからです。購入前はちゃんとしたものが届くのか不安でしたが、実際に届いたらまったく問題なく使えて一安心。付属してくるケースなどが国内正規品と並行輸入品では異なるみたいですので、その点には注意が必要です。
実際にMT-03を手にとってみると、その品質の高さに驚かされます。アルミ削り出しの脚部分は剛性と高級感があり、値段相応の価値を感じさせてくれます。
購入前からわかっていたとはいえ、そのコンパクトさと軽さにも改めて驚かされます。これまで使っていたPIXIよりも小さなサイズ。登山などの長時間歩く場合などは少しでも荷物を減らしたいものですから、Leofoto MT-03のこのコンパクトさはありがたいですね。それでいてそれ以上の性能があるというのです。値段以外でPIXIを選ぶ理由は一切なくなりましたね。
Leofoto MT-03の最大の特徴である脚部分。ミニ三脚としてはひどく一般的な長さのこの脚ですが、
実は折りたたみ構造になっていて、もう一段階脚が伸ばせる構造になっています。この構造が、最大5kgというMT-03の耐荷重を実現する理由です。
さらにこの脚は、脚の付け根に儲けられたレバーで脚の角度を三段階に変えることができます。
一段回目は一般的なミニ三脚と同じ角度ですので、α7III + SEL90M28Gの組み合わせだと不安定さを感じます。
二段階目まで角度を付けるとα7III + SEL90M28Gのような組み合わせでも安定します。ここまで角度を付けると転倒する心配はなさそうです。
三段階目までいけば、超超超望遠レンズでもない限り、転倒させるほうが難しくなります。花や昆虫などをローアングルで狙ったり、広角レンズで地面スレスレから撮影したい人にとって最適な角度ですよね。
この伸縮可能な脚の機構は、角度をつけることもできます。野外の不整地で三脚を立てなければならないときなどにも対応できてしまうという……もはやこの三脚でできないことを探すほうが難しいですね。
あと、脚にはネジ穴が設けられているので、
こんな感じで撮影用のライトなどを取り付けて使うこともできます。これもPIXIなどほかのミニ三脚ではできなかかったことです。
というわけで、文句なしの最強のミニ三脚であるLeofoto MT-03ですが、唯一の弱点が値段です。今回わたしが購入したMT03+LH25の組み合わせだと15,000円、雲台なしの脚だけでも1万円くらいします。
価値、という意味では十分以上のものがあると実感していますが、安くはない、というのは事実ですね。正規品だともっと高いわけで。安い並行輸入品もいつまであるのかわかりませんから、買いたい人は早めに買うのが良さそうですね。
どうしてもミニ三脚に1万円以上は出せないという方は、PIXI EVOを購入されるのがよろしいかと思います。三脚サイズは大きくなりますが、脚が少しだけ伸ばせますし、縦撮影もできるのでオススメです。
正直な話、購入前はLeofotoというメーカーがよくわからず買って大丈夫かかなり不安でした。
そんなとき、以下の記事を発見して読みました。
特別企画:話題の中国三脚「レオフォト」のこだわりが凄い! – デジカメ Watch
これを読んだらLeofotoのファンになりました。三脚の品質にかける情熱がすごい。企業としての姿勢は本当に素晴らしいなぁ、と思いました。PeakDesignも少しは見習ってほしいものです……トラベルトライポッドの恨みはまだ鎮火できずにいます。
というわけで、最高のミニ三脚のLeofoto MT-03について紹介しましたが、実はLeofoto MT-03の真価は「自撮り棒」と組み合わせることで最大限に発揮されるようになります。そのお話はまた次回書いてみたいと思います。