α7Ⅱを購入して以来、すっかりレンズ沼ならぬ三脚沼にハマってしまっています。
どの三脚も一長一短があり、すべてにおいて「これがベスト!」といえる三脚というのはなかなか難しいものです。
しかし今回、すべてにおいてベスト!とはいかぬまでも、現状の総合得点でこれが1位!といえるベターな三脚に出会えたので紹介します。
Velbon カメラ三脚 ULTREK UT-3AR
今回購入したのは、Velbonのカメラ三脚「ULTREK UT-3AR」。
Velbonの三脚ラインナップの中では、エントリークラスの三脚です。
この三脚の最大の特徴が、脚を180°回して収納する機構です。
これにより、すばやく三脚を展開して設置することが可能となっています。
三脚って億劫な存在だと思うんです。
わざわざ撮影場所まで持ち運んで、設置場所を決め、脚を伸ばし、いろんなレバーを操作してようやく撮影です。
この三脚は、そんな煩わしさを全長のコンパクトさと、この脚が180°回る機構により少しでも軽減することに成功しています。
最大高は135.5cm。アイレベルで使うことができます。
三脚本体。
収納時のコンパクトさに驚かされます。
キャリングケースが付属。
ストラップが付属してくるのが珍しい。ストラップで持ち運ぶことを想定した三脚というのは他にききませんよね。
さっそく使ってみましょう。
このように収納されている脚を、
開けば、
準備完了。わずか数秒で設置することができます。
脚は90°以上に開脚することができます。
ただ、気になったのが脚はロックする機構がありません。圧迫して脚の位置を決める無段階仕様です。
よくいえば自分の好みに合わせて足の開き具合を調節可能ということですが、無段階だと三本の脚をバランスよく開くというのは難しいです。
脚をロックする機構はないものの、一眼レフやミラーレスを載せても脚はビクともしません。月まで見通せるような望遠レンズでも使えば話は別なのかもしれませんが、普段遣いのレンズであれば問題ありません。
脚は回転させてロックと開放を切り替える「ウルトラロック式」が採用されています。
パチンパチンとはロックしていくタイプよりも簡単です。
ただ、きちんとロックしている感が乏しいのも事実なので、この辺は人により好みが分かれるところだと思います。
雲台はアルカスイス互換です。
すばやく堅牢にカメラを設置することができるのがよいところ。
ひとつ残念だったのが、雲台のアタッチメントをカメラに接続するネジ部分は、コインで回すタイプです。
よいものになるとコイン不要で回せるレバーが付いているんですけどね。
これからのキャッシュレス時代に合わない仕様かもしれません。
先述したように、脚の開き具合は自由自在に調整できるので、運動会などで大きく三脚の脚を広げられないシチュエーションなどでも使いやすいかもしれません。
星空を撮る方に必須の真上の撮影にも対応します。
ミラーレスを載せてもまったくグラついたりはしません。
カメラだけでなく、先日8,000円オフで購入したモバイルプロジェクターのAnker Nebula Capsuleで、天井に映像を投影するときにも使っています。
本体がコンパクトで自由雲台なので投影位置を細かく調節できるのがよいところです。
Velbon カメラ三脚 ULTREK UT-3AR を 使ってみた感想
まず最初に結論をいうと、この三脚は「ちょうどいい」という言葉がぴったりのカメラ三脚です。
これまで高い三脚から安い三脚まで幅広く使ってきましたが、どれも一長一短がある感じで定着しませんでした。
この三脚は、何かに突出するというわけではありません。しいていえば高速設置とはいえるのかもしれませんが。でもそれぐらい。質感も値段相応といったところですし、アルミ製なのでカーボン製に比べれば重たいです。
どれも上を見ればキリがないのですが、この三脚はそういったところがすべて「及第点」といえます。ベストではないけれどベターな選択といえます。ひとつあればほぼすべての撮影シチュエーションに対応できます。
これまでの私の経験からすると、最後に残るのはこういう万能型のアイテムです。
何かに特化した性能を持つものは一時はよいものの、長い目でみると他の不足箇所が目につくようになるもの。そのため、他のアイテムを買い足さねばならず、結果的に高くついてしまいます。もちろん、お金や管理スペースに余裕がある人であればそれがベストであるのは事実ですが、プロならともかくアマチュアレベルでそこまでする必要がある人は少ないことでしょう。
これからカメラを初める人は、一番最初に迷わず買って損はしないエントリーモデルの三脚だと思います。