もしあなたがミニ三脚をお探しなのであれば、この組み合わせを心からオススメします。
ミニ三脚に求められる、携行性、安定性、操作性、そのいずれも満点。
これまでPIXIやPIXI EVOなどのミニ三脚を買い漁ってきましたが、「Velbon 自由雲台 QHD-33」と「Leofoto MT-03」の組み合わせ以上のミニ三脚はありませんでした。
あまりの出来の良さ&質感の良さに、意味なく手元に置いては雲台を動かしてニヤニヤするほど溺愛しています。この組み合わせを見出した自分を褒めたい。
ちょっと値段が高いですが、絶対に後悔しない組み合わせです。
ミニ三脚をお探しの方は、ぜひ一読してみてください。
Velbon 直付け自由雲台「QHD-33」
Velbon QHD-33を買うにいたったそもそもの発端は、1ヶ月くらい前に投稿したこの記事です。
Velbon QHD-53のレビュー 脱アルカスイスに最適な自由雲台
この記事で紹介したVelbonの自由雲台「QHD-53」があまりにも良くて。
「良い雲台 = アルカスイス互換」という空気がなんとなく漂うカメラ・写真業界において、直付け雲台の可能性を示してくれる出来事でした。
Velbon QHD-53を使えば使うほど愛は深まっていき、もうこれ無しで生きられる気がしないなぁ、というところまできてしまいました。
そして愛は勢いを増し、ついにはミニ三脚まで手を伸ばします。
しかし、Velbon QHD-53を愛用しているミニ三脚「Leofoto MT-03」に取り付けてみたところ、サイズが合わずなんとも不格好なことに。
これにはさすがの愛もさめてしまうというもの。あぁ、これはイカンなぁ、と思っていたところでAmazonで見つけたのが、Velbon QHD-33。
左がQHD-33。右がQHD-53。
Velbon QHD-33は、Velbon QHD-53の弟分的な存在で、これならLeofoto MT-03に合うのでは? と思い即購入しました。
Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03 の組み合わせ
さっそく届いたVelbon QHD-33を、Leofoto MT-03に載せてみるとこれがもうジャストフィット。ふたりは出会う運命にあったとしか思えません。
三脚と雲台の幅もピッタリ。
Velbon QHD-33 も Leofoto MT-03 も 高級感のあるマットな質感で、組み合わせても違和感がまったくありません。
異なるメーカーの製品同士で、こんなに相性が良い組み合わせが他にあるでしょうか。
うーん、最高。
それでは、この組み合わせの特徴について書いていきます。
軽量コンパクトで常に持ち運べる
ミニ三脚といえば、やっぱり携行性を最初に語らなければならないでしょう。
もちろん Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03 の組み合わせは、携行性抜群です。
すべてを収納するとこうなります。
このくらいのサイズ感であれば、小さなポーチにも十分収納できますし、ポケットにも入れて持ち運べます。
雲台と脚をすべて展開すると、これくらいのサイズ感。
ここまで高さが出せるミニ三脚を、私はほかに知りません。
その気になればパーツを分離できるのも強いところです。雲台と三脚を分離させてしまえば、さらに小さなカバンやバッグにも収納できます。
上:Velobon QHD-53 と Leofoto LS-224C
下:Velobon QHD-33 と Leofoto MT-03
QHD-53の記事で紹介した「Velobon QHD-53 と Leofoto LS-224C」の組み合わせとの比較。
Velobon QHD-53 + Leofoto LS-224Cの組み合わせも、三脚の中では十分コンパクトなはずですが、Velobon QHD-33 + Leofoto MT-03のミニ三脚と比べると大きく見えますね。
ミニ三脚なのに高さが自由自在
パーツを分離できるのはこんなメリットも。
雲台と三脚のあいだに「延長棒」を組み合わせることで、それなりの高さの三脚として使うこともできます。
延長棒を伸ばせば高さを出すことも。
不要なときはバラせばコンパクトに。
このあたりは、GRIIIの三脚を探していたときに、似た内容の記事を投稿してますので、そちらをご覧ください。
GRIIIに最適な三脚システム(三脚 + 自撮り棒)を作ってみた話
最小高のローアングル。
通常、ミニ三脚って開脚角度の都合でローアングルに弱いものですが、Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03なら地面スレスレのローアングルも簡単に作れます。
広角を生かした迫力ある写真や、マクロなどを手軽に撮れるのが良いところです。
安定性と保持力が素晴らしい
これがダメだとすべて台無しになってしまうわけです。
自由雲台を毛嫌いする人って、アングルを決めた後にカメラの自重で角度が変わってしまうのが嫌なんですよね。
私もVelbon QHD-53を買うまでは自由雲台にそういうイメージを持っていました。
しかしVelbon QHD-53を使ったことで、そのイメージが誤解であったことに気がつきました。
そしてその強力な保持性能は、Velbon QHD-33でも同じことがいえます。
買って試してみるまでは、Velbon QHD-33はVelbon QHD-53より本体サイズが小さいわけですから、それなりの重さのレンズ + ミラーレスカメラのような組み合わせで角度保持ができる心配でした。
ところが軽い力で固定レバーをひねるだけでカメラはピタッと止まります。ズルズル下がることはありません。
推奨積載質量は2kgとのこと。これ以上の組み合わせだとどうなるかはわかりませんが、超望遠レンズを使うのでもなければ、ミラーレスカメラくらいは余裕で角度保持をしてくれます。
直付けだからカメラ、スマホ、プロジェクターにも使える
私がVelbon QHDシリーズが大好きな理由が、カメラと雲台の装着に直付けネジを採用しているということ。
ネジを親指でくるくる回すだけで高速かつ簡単にカメラの着脱ができます。
コンデジ(GRIII)に使ったり、
ミラーレスカメラ(α7III + TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD)に使ったり。
直付け式は、取り付けるカメラを選ばないのがいいところ。
アルカスイス互換規格の雲台だと、別途プレートを用意してカメラに装着しなければなりませんが、その煩わしさから開放してくれた功績は本当に大きいです。
スマホホルダーをつければスマホスタンドに早変わり。
自由雲台だけあって縦位置でも横位置でもすぐに固定できるのは便利です。
Velbon QHD-33 + 延長棒 + Leofoto MT-03の組み合わせは高さが出せるので、スマホで動画をみながらパソコン作業するときなんかにも使っています。
パソコン作業をするとき、横に置いたスマホで動画を見る人がいますが、ほとんど内容は見えていませんよね。
縦に配置すると視線移動をせずに動画が見れるので、動画内容がしっかり頭に入ってきつつ、パソコン作業もできちゃうわけです。
私はプロジェクターにもVelbon QHD-33 + Leofoto MT-03を使っています。
私が使っているプロジェクターはAnker Nebula Cosmos Maxという重量級のプロジェクターなのですが、視聴中に角度が下がってきてしまうようなことはありません。
価格は高いが順当
Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03の組み合わせに弱点があるとしたら価格でしょう。
Velbon QHD-33が約4,000円、 Leofoto MT-03は約10,000円。合計で約14,000円にもなります。
超大ヒット中のミニ三脚Manfrotto PIXIが約2,500円で買えることを考えると、ちょっと手が出しにくい価格であることは理解できます。
でも考えてみてください。Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03は、これまで紹介してきたように通常のミニ三脚にできないことがたくさんできます。
その部分を正しく評価していけば、この値段は決して高くはなく順当、むしろ安い、私はそう思います。
私はVelbon QHD-33 + Leofoto MT-03の組み合わせにたどり着くまでに、いったいどれくらいの無駄金を使ってきたことか……それを考えると、最初からこの組み合わせを買える人を羨ましく思います。
結論:Velbon QHD-33 + Leofoto MT-03はミニ三脚の最適解
旅行で集合写真を撮るくらいしか使わない、というように用途が明確なのであれば、ミニ三脚はPIXIでも十分だと思います。
しかし未来のことは誰にもわからないものです。
どんなカメラやレンズが増えるか、どんなカバンに入れなければならなくなるか、どんなシチュエーションで使わなければならないか。そして先述したように、カメラ以外にもミニ三脚を使いたくなるシーンがでてくるかもしれません。
そんな未来の可能性を一手に引き受けられる懐の広さがVelbon QHD-33 + Leofoto MT-03にはあります。
スローシャッターで滝や川を撮りたい
→ 抜群の安定感 + 保持力でブレずに撮れる
カメラが増えてしまった
→ 直付けだからプレートを買わなくていい
小さなカバンでカメラを持ち歩きたくなった
→ コンパクトに収納できる & ポケットにも入る
スマホで動画を見ながら作業したくなった
→ 高さも角度も自由に調整して動画が見れる
ミニ三脚をお探しの方は、ぜひVelbon QHD-33 + Leofoto MT-03の組み合わせをお試しになってみてください。きっと買って損はしませんから。