Velbon VS-5400Q のレビュー ローアングルもハイアングルもやりやすいオススメ三脚

「三脚を立てるのは面倒くさい!」

キレイな写真を撮りたい、そう思うと手ブレを抑えるためのカメラ三脚が必要になります。

ところがカメラ三脚というのは、設置がとにかく面倒です。

三脚を設置してカメラを載せる。
ファインダーを覗いて・・・うぅん、ちょっと違うな。
そしてまたカメラを外して三脚を調整して、またカメラを載せて・・・以下ループ。

カメラあるあるだと思います。
そのうち、カメラを三脚から外すのが面倒になって、カメラを載せたまま三脚を移動したり調整しようとするんですよね。そして大事故を起こします・・・それでカメラを床に叩きつけてレンズフードを割りました(涙)。

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どうにか、設置が面倒じゃない三脚はないものか?
と思ってAmazonをあさっていたら・・・本当にAmazonにはなんでもありますね、見つけました最高のカメラ三脚を!

このカメラ三脚が、個人的に久しぶりの大ヒット商品となったので、今回は微に入り細にわたってこの三脚について書いてみたいと思います!

Velbon 三脚 VS-5400Q

今回購入したのは、国内のカメラメーカーVelbon(ベルボン)のカメラ三脚「VS-5400Q」。Amazonで3万円くらいで売っています。
同機能のアルミ製の下位互換品「VS-443Q」だと17,000円くらいで買えます。

私はカーボン製が良いのと、ラインナップの中ではできるだけ最上位機種を買いたい病の罹患者なので、VS-5400Qを選びました。

VS-5400Qは、これまで購入してきたトラベル三脚ではありません。縮長でも63cmあります。

縮長が30cmぐらいになるトラベル三脚に比べると大型ですので、持ち運びには付属のキャリングケースか、肩に担ぐようにします。肩に担ぐとちょっとプロっぽいかも。

Velbon VS-5400Q の 付属品

三脚を持ち運ぶためのキャリングケース。

L字型の直角アダプター(アングルアダプター4)。

下位機種のVS-443Qには付属しませんが、別売りで買うことができます。

Velbon 三脚アクセサリー 直角アダプター(Amazon)

これは使ったことがないのでよくわかりませんが、石などを中に入れて三脚にぶら下げて安定させるための袋らしいです。

風が吹いているときや、不安定なところに三脚を設置するときは便利なのでしょうね。

Velbon VS-5400Q の 質感

Velbon VS-5400Qは、それなりの金額の三脚ということもあり、質感が非常によいです。

AmazonのVS-5400Qのレビューで「所有欲が満たされる」と書かれている方がいらっしゃいましたが、私も完全に同意。高級感があってとてもよい質感です。

持ち手のスポンジ部分にはエンボス加工されたVelbonのロゴ。

カーボン製の脚は軽いのに合成があり、つや消しの表面は思わず舐めたくなるような素晴らしい質感です。

Velbon VS-5400Q の 雲台(クイックシュー)

VS-5400Qは、雲台まわりも完璧です。

クイックシューは、裏側にレバーが付いているタイプ。

溝が掘ってあってコインで回すタイプは、硬貨を用意する必要があるので面倒でしたが、このクイックシューはレバーを起こすだけで回して使えるのが便利です。

使い方は超簡単。クイックシューを、

はめたカメラを雲台の上に置くだけで、

パチン!とレバーが自動でクイックシューに食い込んでロック完了。
カメラを雲台から外すときは、レバーを反対側にするだけ。簡単すぎます。

雲台というとアルカスイス互換のものが多いですが、ワンタッチで雲台に固定できないアルカスイス式は個人的には好きになれませんでした。あのネジを回して固定する工程が面倒なんですよね。

このワンタッチ仕様のクイックシューのほうがはるかに使い勝手がよくて好きです。

雲台には2Way方式の水平器(水準器)が付いています。

Velbon VS-5400Q の 脚

VS-5400Qの脚はレバー式を採用しています。

個人的にはナット式は脚がロックされていないことがたまにあったので、このパチン!と固定できるレバー式のほうが安心感があって好きです。

脚は三段階に伸縮します。

トラベル三脚だと伸縮性を高めるために4,5段ほど段階があって伸び縮させるのが大変です。こういうところは普通の三脚のほうが使い勝手はよいですね。

脚はカーボン製。この質感がたまりません。

最大まで脚を伸ばしたところ。

野外などで撮影する際は、上にカメラを載せたまま脚を閉じて持ち運びすることがあります。この三脚はカーボン製なのでカメラを載せても重量が軽く持ち運びしやすいのがよいところです。

ゴム製の石突き。

柔軟な撮影アングル

VS-5400Q最大の特徴が、「バーサタイルスイングセンターコラム」とよばれる、先端のポールを左右360°、上下180°移動させることができる機構です。

先端のポールのこの部分が回せるようになっています。左に回すと開放されて自由にアングルを決めることができ、右に回すとロックがかかる仕組みです。

どんな角度へも一瞬で調整することができます。

これが何を意味するか。

例えば先日、桜を撮影しに行ってきたのですが、一旦、三脚の位置を決めたら、その場所を動かずに自由自在に色んな方向の写真を撮れます。

大抵の三脚は、アングルごとに三脚をセットしなおさなければなりませんが、この三脚はバーサタイルスイングセンターコラムのおかげで三脚を動かさずに周囲の写真を取り放題。微調整も簡単にできるので本当に最高です。

三脚を設置した位置を起点に自由自在にポールを動かして、色んな写真を1回の三脚セットで撮ることができます。

この三脚を選ばれる方は、ブツ撮り目当ての方が多いと思います。
もちろん真上からの真俯瞰撮影も簡単にできますよ。

真下が撮影できるということは、真上も簡単に撮影できるということです。

つまりこんな感じでカメラを上に向けることができるので、星景撮影も楽ちんです。

Velbon VS-5400Q の 最大高

この三脚の特徴のひとつが、他の三脚に比べて高さが稼げるということ。

最大で約2メートルぐらいの高さまで上げて撮影することができます。

このネジを緩めると、センターポールを上に上げることができるようになります。

下に沈んでいたセンターポールを持ち上げました。

さらにここから、このレバーを回して三脚先端のポールを伸ばします。

最大高になりました。

カメラを載せるとこんな感じになります。

振動のあるところでは揺れてブレてしまうので気を付けなければなりませんが、人間を見下ろすような構図を三脚単体で作れるのが面白いです。

Velbon VS-5400Q の 最低高

VS-5400Qは、上からのアングルだけでなく、地面すれすれの超ローアングルにも対応します。

最大高を上げるときに使ったセンターポールは、ネジ式で取り外すことができます。

外しました。

続いて脚を開くわけですが、脚を開くときは脚の付け根にあるロックを上に引き伸ばします。

引き伸ばしました。

三脚を最低高にすることができました。

続いて「直角アダプター(アングルアダプター4)」を雲台に取り付けます。

ネジ式で固定されている雲台を取り外します。

雲台を取り外しました。

「直角アダプター(アングルアダプター4)」を取り付けます。

最後に「直角アダプター(アングルアダプター4)」に雲台を取り付ければ、

完成です。

超ローアングル撮影が可能になりました。

超ローアングル撮影のときは、三脚を屈んで設定しなければならず、体に負担がかかります。

その点、VS-5400Qなら「バーサタイルスイングセンターコラム」を使って簡単にアングル調整することができます。

自由自在です。

このレバーを回せば、

撮影対象に寄ったり離れたりの調整も簡単にできます。単焦点レンズの人にとってはズーム的な役割をはたしてくれる最高のシステムです。

VS-5400Q のレビュー

先日、この三脚をもって夜桜の撮影に行ってきました。

心配だったのが、それなりに大型の三脚なので邪魔になるかと思っていたのですが、持ち運びについてはハッキリいってトラベル三脚と変わりません。

私は、VANGUARDのトラベル三脚「VEO 2 265CB」と、Velbonの「ULTREK UT-3AR」とういコンパクトな三脚を所有しています。

いずれもコンパクトな三脚で持ち運びしやすいのをウリにした三脚ですが、結局のところいくらコンパクトな三脚でも、大容量のカメラバッグでもなければ三脚をカバンの中に収納できません。
私の愛用しているPORTERのカメラバッグにはどう頑張っても入らないんですね。入るのは常備しているManfrottoのミニ三脚PIXIぐらいなものです。

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カメラバッグに入らず、三脚を手で持って歩くのであれば、コンパクトな三脚であろうが普通の三脚であろうが同じことです。
VS-5400Qはカーボン製ということもあり、サイズのわりにとても軽量で持ち運びしやすいのが特徴。むしろサイズ感のおかげで安定して持ち運べるのではないかと感じるほど、快適に持ち運ぶことができました。

VS-5400Qは、撮影現場でも大活躍してくれました。
やはり良い撮影スポットというのは、人が多いもの。最前列はかなり気合の入ったカメラマンたちがこぞって三脚を立ててしまうので、後発だと前列が空くまで待つしかありません。

VS-5400Qは、単体で2mぐらいの高さまで上げることができるので、最前列のカメラマンたちの頭越しに対象を撮影することができるんです。これが本当に最高でした。空くのを待つ必要がありません。
上画像は、VS-5400Qを最大高にして、あえて前列のカメラマンたちもフレームに入れて撮影した写真です。かなり高い位置から撮影できているがおわかりいただけると思います。

さらに桜が左右にびっしり並べられた桜のトンネルのような場所では、ど真ん中に一度三脚をたててしまえば、「バーサタイルスイングセンターコラム」を使って上下左右どの方向でも自由自在に取り放題。もう最高すぎて涙がでるかと思ったほど、簡単に色んな写真を撮影することができました。

物撮り、風景、ポートレート、夜景、星景。この三脚はなんでもこなせます。

これまで色んな三脚を買ってきましたが、もうこれひとつだけで十分。
他はすべて処分します。今後、このブログで三脚の記事を書くことは絶対にありません。むしろ万が一に備えて「VS-5400Q」をもうひとつ買うことを真剣に検討したいくらいです。

この三脚を一度も検討せずに他の三脚を買ってしまうことほど残念なことはありません。
三脚をどれを買ったらいいか迷っているのであれば、必ず一度チェックしてみてください!

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