能登の海にそびえ立つ大きな奇岩。
「軍艦」とよばれるのも頷ける迫力が、その島にはありました。
見附島(軍艦島)
見附島は、能登半島の先端にほど近い石川県珠洲市の海に浮かぶ島。弘法大師(空海)が布教の旅の途中で見つけたことから「見附島」という名がつけられたそうです。
見附島の高さは28m。そして周囲の長さは約400mにもおよびます。この大きさと姿形から見附島は別名で「軍艦島」とよばれています。
写真で見ると大海原との比較で小さく見えてしまいますが、実物はかなり大きく迫力があります。
写真左側の海面に鳥居が立っているのがおわかりになるでしょうか。この鳥居は小さく作られているわけではありません。見附島があまりに大きくて鳥居が小さく見えてしまうんですね。
見附島へは踏石で作られた道があり、見附島まで歩いていくことができます(上陸はできません)。
しかし言葉でいうほど見附島への道のりは平坦ではありません。
踏石の形状は一定でなく、常に足場は不安定な状態です。
たまに踏石から足を踏み外して海に落ちる人がいるそうですが、大げさな話というわけではなさそうです。
一歩踏み間違えれば海。
上陸できない島に向かうにしては困難すぎる道のり。私は途中で諦めて引き返してきました。
踏石をわたって見附島まで行きたい人は、靴選びと体力に気をつけてください。
見附島の手前には「見附神社」という小さな社があります。
海難の神と縁結びの神が祀られた神社で、元々は見附島の頂上にありました。しかし、1933年の能登沖地震で社殿が崩壊してしまいます。その後、社殿のみが海岸に建てられ、今のようなカタチに。
見附島近くの海面に鳥居があったのは、以前は見附島に神社があったからなんですね。
見附神社が縁結びの神を祀っていることにちなんで、見附島周辺の海岸は「えんむすびーち」という恋人たちの聖地になっています。
恋人の聖地といえば定番の鐘。これがかなり大きな音を奏でる鐘で、海原に轟音を響かせていました。
見附神社のおみくじはガチャガチャです。
100円を握りしめ、童心に返った気持ちでレバーを回してみた結果……運勢は中吉。中庸こそ至高。
能登半島の景勝地「見附島」。
日本海の荒波が創りだした芸術作品は、「軍艦島」の名に恥じぬ迫力がある島でした。
能登半島を旅される際は、見附島の大きさに驚き、踏石をわたって島へ向かうか悩んでみてはいかがでしょうか。