少し仕事に余裕ができたので、久しぶりにゲームでもしようかと安さに惹かれて3DSソフトの「ブレイブリーセカンド」を買ってみましたが・・・ちょっぴり残念な結果になってしまったようです。
本作の前作にあたる「ブレイブリーデフォルト」は、新3DSを購入した時にダウンロード版でプレイしました。
ジョブやアビリティといったシステムと世界観が、FFⅤやFFⅥをやっていた世代の心をピンポイントに鷲掴みする演出と内容で、久しぶりにオンラインのないオフラインRPGを楽しめました。
本作「ブレイブリーセカンド」は前作「ブレイブリーデフォルト」の続編で、好評だったジョブやアビティ、世界観、そして登場人物も引き継いだ作品です。
本作を4章までプレイした感想としては、前作ブレイブリーデフォルトの良き点を引き継いでいる古き好きSFC時代のRPGといった印象です。
あらたに「連チャン」が追加になったバトルシステムは、作業になりがちな「経験値稼ぎ」でプレイヤーにストレスを感じさせません。ブレイブやデフォルトで戦略的なバトルが楽しめるのも相変わらずです。
ゲーム全体を通じて、前作から追加された要素やシステムは多いです。しかしそれでゲーム自体が破綻してしまっているようなことはありません。
そうなんです。本作「ブレイブリーセカンド」はジョブやアビリティ、登場人物や世界観、ゲームシステムは前作「ブレイブリーデフォルト」と同じく一級品なのです。
なのに、
Amazonではこんな状況になっています。
お気づきになられたでしょうか。今日現在Amazonでは、2012年に発売された前作「ブレイブリーデフォルト」が新品で3,780円なのに対し、2015年に発売された続編の本作ブレイブリーデフォルトは新品で1,076円なんです。
なんと前作のブレイブリーデフォルトより最新作であるブレイブリーセカンドのほうが1/3以下の価格で売られているのです。もう少しで3桁円に迫ろうかという価格。いくら人気のない3DSソフトでも新品でこれだけの安さはあまり見かけない状況ですね。
安さの理由
実は私も「今は4章です」ではなく「4章でギブアップ」してしまいました。
その理由は「演出」。より人物描写や人間関係に深みをもたせようと考えたのか、とにかく登場人物によるイベントシーンが多く長過ぎるのです。
しかもそれらのイベントは前作「ブレイブリーデフォルト」の内容を踏襲したものが多いので前作未プレイな方はまったく楽しめません。プレイ済みの人も、前作プレイ時のことなど大半は忘れていると思いますが、わりと詳細な記憶を求められてしまうのです。
前作プレイ済みの私は懐かしく思えるところもありましたが、それでも理解力や記憶力、そして忍耐を要する演出の数々には耐え切れなくて挫折してしまいました。
本作は前作の「続編」というより、「つづき」であり、追加シナリオといったほうが適切なぐらい設定が一緒なのが、皮肉にも演出上で裏目に出てしまった感じです。
前作のデータのほとんどをそのまま流用して作られているので、前作資産である登場人物などを活かそうと考えたのだと思いますが、前作と同じデータや設定では前作を超えるどころか最低限楽しめるゲームの水準すらクリアできていない感じです。
お気楽金儲け主義の手抜きゆえの失敗という感は否めません。レビューにはシナリオや演出についての酷評が目立ちますが、個人的にはそういった制作レイヤーの問題ではなくビジネスレイヤーにいる人たちの問題で、制作レイヤーは与えられた期間や予算などの条件の犠牲になってしまったのではないかと推察する次第です。
前作が良作だっただけにこの結果に落胆してしまった人が多かったのも仕方ありません。
ブレイブリーシリーズの新作がコンシューマー機で再び出るようなことがあるのであれば、ぜひ本作での反省を生かして次こそは良ゲーを作って欲しいですね。ブレイブリーシリーズのIPは本作の失敗でやめてしまうにはもったいない、といえるほど前作ブレイブリーデフォルトは良かったですね。
本作「ブレイブリーセカンド」はオススメするのは難しいですが、前作「ブレイブリーデフォルト」はFFⅤやFFⅥあたりのファイナルファンタジー好きな方は楽しめる名作ですのでぜひプレイしてみてください。