カメラ2台を楽に持ち運べないか。
α7IIIとα7Cのカメラ2台運用をはじめてからというもの、ずっとこの問題に悩まされてきました。
最初に結論を言ってしまうと、この問題はカメラバッグを「PeakDesign エブリデイメッセンジャー(BEDM-13-BK-2)」に買い換えることで解決しました。
PeakDesign エブリデイメッセンジャーはカメラを2台で運用している方に心からオススメできるバッグです。カメラ2台を2丁拳銃のような軽快さで運用することができます。
数秒でカメラをバッグから取り出し、撮影、そして数秒で片付ける。2台のカメラの切り替えにかかる時間もわずか数秒。こんな芸当ができるのはこのカメラバッグだけではないでしょうか。
今回は、PeakDesign エブリデイメッセンジャーが、いかにカメラ2台持ちに最適なバッグなのかを書いてみたいと思います。
PeakDesign エブリデイスリング 10Lの限界
まずはPeakDesign エブリデイメッセンジャーの購入にいたった経緯についてお話します。
これまで愛用してきたカメラバッグ「PeakDesign エブリデイスリング 10L(BSL-10-BK-1)」。バッグ自体はコンパクトなのに収容力があるカメラバッグで、カメラ1台運用のときは、レンズを付けたカメラ1台 + 交換レンズ2本を入れて持ち運んでいました。
PeakDesign エブリデイスリング 10Lはとても素晴らしいカメラバッグでしたが、レンズを付けたままのカメラ2台を入れるとこの通り。
ちなみに写真に写っているカメラとレンズは、
- α7C + SEL24105G
- α7III + TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)
という組み合わせ。α7Cもα7IIIも中サイズのレンズを装着しています。
PeakDesign エブリデイスリング 10Lでは、そんなカメラ2台をギリギリ収納することができました。
ただ、それはあまりにもギリギリで、α7III + TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)は長すぎて、バッグの上蓋ジッパーがうまく閉まらないときがありました。レンズを付けたままのカメラレンズ2つがギリギリ入らなくもないけれど、なんとか押し込んでいる状態。そんな感じでした。
快適に撮影するためにカメラ2台持ちにしたのに、カメラバッグが合わずにうまく運用できていない状況。これはいかんなぁ、ということで、2台持ちに最適なカメラバッグを探し始めました。
PeakDesign エブリデイメッセンジャー
いろいろとカメラバッグを比較検討した末に、PeakDesignのカメラバッグ「PeakDesign エブリデイメッセンジャー」を購入しました。
製品名 | ピークデザイン エブリデイ メッセンジャー 13L |
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カラー | ブラック、アッシュ |
容量 | 13L |
サイズ | 19.05cm x 29.72cm x 39.37cm |
重量 | 1.21kg |
購入 | Amazon / 楽天 |
公式HP | Everyday Messenger | Peak Design Official Site |
PeakDesign エブリデイメッセンジャー(左)と、これまで使っていたPeakDesign エブリデイスリング 10L(右)の比較。PeakDesign エブリデイメッセンジャーのほうが一回りくらいサイズが大きいです。
これまで使っていたカメラバッグがPeakDesignだったからまたPeakDesignを選んだ、というわけではありません。カメラ2台持ちに良さそうなバッグを取捨選択していったら、最後に残ったのがPeakDesignのエブリデイメッセンジャーでした。結果的に、この選択は最良であった、と今なら確信を持っていえます。
ここからは、私がPeakDesign エブリデイメッセンジャーを選んで正解だったと思う理由についてお話していきます。
レンズ付きカメラ2台と交換レンズ1本が余裕で入る
PeakDesign エブリデイメッセンジャーは13Lとは思えないほどの収容力があります。私が必要とするカメラとレンズ、そして小物類のそのすべてを収納しても余るほど容量があります。
最近の私のカメラとレンズ構成は以下のとおり。
- 【望遠担当】α7III + TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)
- 【標準担当】α7C + SEL24105G
- 【暗所ボケ担当】単焦点レンズ1本(SEL55F18Z or SEL50F25G)
画角でいうと24mm〜300mmまでをカバーする構成になっています。ズームレンズ2本はF値が暗いので、単焦点レンズを暗所とボケ対策に持ち運んでいます。
PeakDesign エブリデイメッセンジャーは、これらをすべて入れてもまだ余裕があります。300mmの望遠ズームレンズを付けたカメラをそのまま収納しても余裕があるというのですから驚きです(レンズ自体が小さいのもありますが)。
レンズを付けたままのカメラ2台と交換レンズ1本を持ち歩く。趣味の撮影ならこれだけ持ち運べれば十分ではないでしょうか。私の調べた範囲でしかありませんが、ショルダーバッグタイプのカメラバッグで、ここまで収容能力があるカメラバッグはPeakDesign エブリデイメッセンジャーだけです。
私はPeakDesign エブリデイメッセンジャーにこれだけの荷物を入れて持ち運んでいます。3台目のカメラとしてRICOH GRIIIを入れたり、三脚 + 延長ポールなどを入れたりしていますが、これだけの荷物を入れてもカバンが不格好に変形したりはしません。本当にすごいカメラバッグです。
ショルダーバッグならではの快適さ
最後まで悩んだのがショルダーバッグにするかリュックにするかということ。
リュックタイプはさらに容量が大きいですし、所有しているレンズすべてを持ち運ぶことすら可能です。肩紐が2つになるのでショルダーバッグと違って体の負担も小さいです。長く持ち運ぶことを考えると、とても良い選択肢に思えました。
候補として比較していたのは、PeakDesign エブリデイバックパック ジップ 15L。
エブリデイメッセンジャーより容量が2Lも上回るのに、価格はエブリデイバックパックのほうが安いんです。これが私をかなり悩ませることになりました。カメラ2台を持ち歩くわけですから、容量は大きいにこしたことはない。そう考えるとエブリデイバックパックのほうが良い選択肢のように思えたこともありました。
が、私はそもそも登山をするわけではありません。観光地や名所に車でいって1時間ぐらい撮ったり、日々の散歩ついでに撮影するくらいです。そんな人間がリュックというのもなぁ、と思って最終的にショルダーバッグタイプのPeakDesign エブリデイメッセンジャーを選びました。
いまなら、この選択肢が正解であったことが良くわかります。
2台持ちの快適さを追求するなら、絶対にショルダーバッグタイプ、いや、PeakDesign エブリデイメッセンジャーがオススメです。
その理由が速写性です。
PeakDesign エブリデイメッセンジャーの特徴のひとつが、バッグの上蓋のフリップ部分の留め具の仕様です。本当にこれがよくできているんです。
軽いタッチで付けたり外したり。それが一瞬でできます。これまで使っていたPeakDesign エブリデイスリング 10Lでは、カメラの出し入れにジッパーを開閉する必要がありました。ところがPeakDesign エブリデイメッセンジャーはそれがワンタッチでできてしまいます。時間にしたら1/10くらいでしょうか。本当に快適になります。
そもそもなぜカメラを2台持ち運ぶかを考えましょう。理由はいくつかあると思いますが、最も多い理由が「できるだけレンズ交換をしたくない」だと思います。出先でのレンズ交換は本当に面倒ですよね。ゴミやホコリがレンズ内、カメラ内に侵入する可能性もありますし、できれば出先でのレンズ交換はしたくないものです。レンズ交換は時間がかかります。そう、つまり面倒なレンズ交換をせずに快適に撮影し続けたいわけですよね。
その快適さがPeakDesign エブリデイメッセンジャーにはあります。カバンを体の前面にスライドし、
フリップをワンタッチで開けて、
カメラを取り出す。この間、3〜5秒くらい。
さらにカメラを切り替えるときも一瞬。カメラをもどして、
別のカメラを取り出すだけ。数秒で完了します。数秒で違うレンズに切り替えられるんです。
もうこの快適さを知ってしまったら戻れません。その気がないのであれば体験したないほうが幸せなほど快適です。もう元に戻れる気がしません。カメラの2台持ちをやめない限り、PeakDesign エブリデイメッセンジャー v2の呪縛から逃れられそうにありません。このカメラバッグのフリップの構造は、カメラ2台持ちに最適すぎる。
デメリット:バッグ自体が重い
PeakDesign エブリデイメッセンジャーにひとつだけ難点があるとすれば、それはバッグ自体が重いことです。これまで使っていたPeakDesign エブリデイスリング 10L(692g)に比べると、PeakDesign エブリデイメッセンジャー v2は1.21kg。約2倍も重たいバッグです。600gといえば中サイズのレンズをもうひとつ持ち運べる重さです。それをバッグ自体の重量として持ち運んでいるというのは、ちょっと微妙な気がします。
先述しましたが、ショルダーバッグタイプのカメラバッグは肩紐がひとつしかなく、負荷が片方の肩に偏ります。肩紐が2本あって負荷分散できるリュックタイプより疲れやすいのは事実です。あまり長時間の使用には向かないと思います。上で紹介した私の荷物くらいであれば、2時間ずっと立ちっぱなしで撮影していてもなんとかいけます。ただ、これ以上の荷物は入るけれど入れたくないなぁ、というのが正直なところです。
荷物はたくさん入れられるけれど、たくさん入れると重くなって疲れる。ショルダーバッグはこのあたりの折り合いの付け方が難しいかもしれません。
デメリット:商品写真と違ってシワが目立つ
↑上の2枚の画像は、Amazonなどの販売サイトで使われているPeakDesign エブリデイメッセンジャーの商品写真です。バッグの表面にシワはほとんどありません。
けれど、実際に届いた商品はこれ。あちこちにシワが目立ちます。クシャクシャです。
最初は粗悪品に当たったかと思ったのですが、Googleの画像検索で調べてみると、PeakDesign エブリデイメッセンジャーを購入された方は多かれ少なかれシワはあるようです。
個人的にはカメラ2台持ちの使い勝手が素晴らしいので使い続けますが、デザインが好きで購入されるとシワが多くてガッカリ、ということもあり得ます。ご注意ください。
結論:レンズを付けたままのカメラ2台を持ち運ぶならコレ
バッグが重いという難点はあるもものの、現状でカメラ2台で快適に撮り歩くならPeakDesign エブリデイメッセンジャー v2一択と私は思います。
ショルダーバッグであること、そしてこのフリップによるワンタッチでの開閉がもたらす速写性。ものぐさからカメラを2台使うようになった私が、もっとも欲しかった成果です。カメラの出し入れは超速、カメラの切り替えは瞬殺、画作りは無限大です。
本当、このカメラバッグを作ってくれたPeakDesignに感謝したい。カメラ2台持ちのために作ったわけではないのかもしれませんが、これは2台持ちなら検討すべきカメラバッグだと思います。
→ PeakDesign エブリデイ メッセンジャー 13L ブラック BEDM-13-BK-2 の 評価・レビューを見る(Amazon)