秋田といえばナマハゲ。
そういう方は多いでしょう。私もそうでした。
「悪ぃ子はいねがぁっ!」
そういって子どもを驚かす。
いったいナマハゲとは何者なのか。
何を目的として現れるのか。
なまはげ館
その疑問に答えてくれるのが、男鹿半島の真山地区にあるなまはげ館・男鹿真山伝承館です。
街頭までナマハゲの手桶を模しています。
館内はナマハゲにちなんだモノなどが数多く展示されていました。
ナマハゲの解説動画を上映するシアターも。
ここで上映される動画を一通り見ると、ナマハゲが何なのかわかります。
100を超えるナマハゲの種類
あれ、
ナマハゲが、
いっぱい、
いるよ?
えー!
秋田県民でない方には衝撃的な事実だと思います。
私はこれまでナマハゲは2,3体ぐらいしかいないと思っていました。そのナマハゲたちが秋田の家々を回って「悪ぃ子はいねがぁっ!」とやるのだと。
勘違いの原因はこれです。
私たち県外民の目にふれるナマハゲは、いつも↑このデザイン。ナマハゲはこの顔をしているもの、と誤解していました。
いっぱいいる……。
この部屋一面にたくさんナマハゲの人形があり、その数110体。
大晦日の夜にはこれらのナマハゲが、男鹿半島を歩き回るというのだから熱い。
男鹿真山伝承館
なまはげ館でナマハゲの真実にふれて驚いた後は、なまはげ館に隣接した男鹿真山伝承館という古民家を模した施設で、真山地区のナマハゲ行事を体験します。
古民家の雰囲気がよく再現されています。
案内役のお母さんから説明をききます。
写真も動画もOKだそうです。
なまはげ体験
なまはげ体験が始まりました。
壁を叩きながら荒々しく登場するナマハゲ。
落ち着きなく家中を歩くナマハゲ。
お膳を差し出されると大人しく座るナマハゲ。
一番前で見ていた家族連れの子どもは、荒々しいナマハゲの登場にビックリして怯えていました。
小さいお子さんは泣き出しますのでご注意を。
家人を連れていこうとするナマハゲと、それをさせまいとする家主との「なまはげ問答」がはじまりました。
ナマハゲは「なまはげ台帳」とよばれる帳面を見ながら家主を問い詰めます。
「ここに書いてあるッ!」
「そうだ、そこに書いてあるッ!」
なまはげの詰問を、家主は上手く言い訳しながら躱していきます。
家主の注いだお酒を呑むナマハゲ。
どうにも煮え切らない態度の家主に腹を立て、家中を自分で捜すと言い始めるナマハゲ。
客席まで侵入して捜し始めるナマハゲ。
観覧客をいじりだす家主とナマハゲ。
実は子どもに優しいナマハゲ。
ひとしきり捜索して納得したナマハゲ。
お帰りになるナマハゲ。
以上でナマハゲ体験は終了。
家主とナマハゲの問答が愉快で面白く、ナマハゲが次にどんな行動にでるか予想できずハラハラして楽しかったです。
ナマハゲ体験はすべて秋田弁で語られます。半分くらいは何を言っているかわかりません。でもなんとなくニュアンスで意味がわかるから不思議です。
男鹿真山伝承館は、ナマハゲ行事をエンターテイメントとして成立させているのが本当に素晴らしいと思いました。エンターテイメントにすることで、後世や世間にナマハゲの文化を伝え、残していきやすくなりますよね。
秋田といったらやっぱりナマハゲ。
秋田観光の際は、男鹿半島まで足を伸ばしてナマハゲを体験するのがオススメです。