前回の秋田竿燈まつりに続き、秋田旅行記の第二回目は秋田県泉北市にある桜の名所「角館」です。
角館(かくのだて)は、秋田県仙北市の地名、および国の重要伝統的建造物群保存地区の名称。現在も藩政時代の地割が踏襲され、武家屋敷等の建造物が数多く残されており、「みちのくの小京都」とも呼ばれる。
角館 – Wikipedia
角館の読みは「かくかん」ではなく「かくのだて」。
秋田県は読みが難しい地名が多いですね。男鹿と書いて「おが」などもそう。
角館のメインストリートを覆うように枝を伸ばした両側の木は桜。
お花見シーズンにはさぞかし美しい薄紅色の景観が広がるのでしょうね。
目が眩むような深緑でした。
真夏に来てしまっては薄紅色の景観は望めるわけもなく。
そこで、かつての武家屋敷で現在は資料館として時代を伝えている「青柳家」へ行ってみることにしました。
茅葺屋根、
井戸、
籠、
竃、
箪笥。
全部読めたら漢字検定に合格できそうな、時代を感じさせるモノがたくさん展示されています。
武家屋敷というだけあり、戦国時代の甲冑なども。
青柳家は敷地が広大で、サッカーコートぐらいはゆうにありそうな広さです。
昔の武家屋敷はこのくらいの広さが平均的だったのか、青柳家が特に広いのか。
敷地内にはいくつかの建物が点在していて、それぞれの建物がテーマの異なる資料館となっています。
こちらは「解体新書」の図を担当した小田野直武の資料館。
小田野 直武(おだの なおたけ、寛延2年12月11日(1750年1月18日) – 安永9年5月17日(1780年6月19日))は、江戸時代中期の画家。秋田藩士。通称を武助。平賀源内から洋画を学び、秋田蘭画と呼ばれる一派を形成した。
小田野直武 – Wikipedia
精巧な人体イラストが多数展示されていました。
驚いたのが小田野直武は31歳で亡くなっているということ。
江戸時代に生まれ、わずか31年間の生涯にも関わらず、後世に残る偉業を成し遂げた小田野直武の人生。
「スフィンクスの前に立つサムライ 文久3年」
次の資料館ではこんな貴重な写真が展示されていました。
スフィンクスと侍の組み合わせに、脳が違和感をおぼえて混乱します。
侍でもスフィンクスの前に立てば、集まって集合写真を撮っちゃうところが微笑ましい。
こちらは人体解剖の真っ最中。
このタイミングで写真を撮ろうと言い出した人間の正気を疑わずにはいられない一枚。
他にも歴史を感じさせる多くの貴重な写真が展示されていました。
時代は進んで明治〜昭和初期のエリアへ。
蓄音機やレコードなど、音響系の展示物が並びます。
ドーコレグンキ。
キングレコードの歴史は旧い。
君には見覚えがあるぞ。
蓄音機のほか、映写機やカメラなども多数展示されていました。
かと思えばこちらは焼き物。
かと思えば人形。
かと思えばパワーストーン的な石。
かと思えば長持。
かと思えば玉手箱。
かと思えば熊。熊。
青柳家は前半こそ武家屋敷らしいものが多いものの、後半に進むに連れて展示がカオスの様相を呈していきます。
何が出てくるかわからぬ蔵の中を覗き見るような感覚、というとわかりやすいでしょうか。
敷地内の展示を全部見ようとするとかなり長いです。
角館を観光する際に青柳家に立ち寄られる方は、時間に余裕をもって行くことをオススメします。