Majextand M。おそらくこのスタンド以上に「iPad mini」に適したタブレットスタンドはないと思います。もはやタブレットスタンドというより、「iPad miniに新たな機能性を追加するアイテム」と言ったほうが正しい気すらします。
Majextand Mを半年くらい使ってみたところ、私には無くてはならないアイテムになりました。これこそまさに私が求めていたiPad mini用タブレットスタンド。このスタンドは、刺さる人にはとことん刺さるアイテムだと思います。
ただ、タブレットスタンドとして使うには少しクセが強いところもあります。
よくわからぬまま、見た目だけで買ってしまうと、後悔するかもしれません。
今回はMajextand Mを使ってみた感想と、注意すべきポイントなどを書いてみます。Majextand Mが気になっている方は、ぜひご覧になってみてください。
Majextand M
まずはMajextand Mのスペックを確認していきましょう。
製品名 | Majextand M |
---|---|
色 | シルバー、ブラック、スペースグレー、ローズゴールド |
材質 | ステンレス |
サイズ | 105mm × 63.5mm × 2.3mm |
厚さ | 2.3mm |
重さ | Majextand M:68.5g ドッキングシート:6.5g |
付属物 | ドッキングシート x 1 |
価格 | ¥4,950 |
購入 | Amazon / 楽天 |
公式HP | Majextand M人間工学に基づくスマートフォン/タブレット用スタンド | kopek| |
「厚さ、2.3mm、重さ68.5g」
これがタブレットスタンドだというのです。信じられませんよね。
横から見てもスタンドの存在がわからないほど薄い。うーん、すごすぎる。
カードサイズの鉄の板から、
スタンドの足部分が迫り出してきて、
最終的にこうなるわけです。
変形ロボットみたいな機構をしているなぁ、と使うたびに思っています。
90°まで角度をつけられるタブレットスタンドは私の知る限りでは、Majextand Mだけです。
Majextand Mは「ドッキングシート」とよばれる「磁石の付いたシート」をデバイスに貼り付けることで、スタンドの着脱をする仕組みです。
ドッキングシートを貼ったところに、Majextand Mを近づければマグネットでピタッと固定されます。
付けるのも外すのも一瞬。「iPhoneのMagSafeがiPad miniにもあったらなぁ」と思っていましたが、まさにそれを実現してくれます。
ドッキングシートはMajextand Mに一枚付属してきます。もしMajextand Mを複数デバイスで使いまわしたい場合は、ドッキングシートだけを別売りで追加購入できます。
Majextand Mは、タブレットの背面に付けっぱなしにしておけるので、デバイスとスタンドが一緒に持ち運べます。
私はiPad miniにMajextand Mを付けっぱなしにしていますが、あまりの存在感のなさに普段は付けていることすら忘れています。不要なときはすぐに取り外せるのもいいところです。
Majextand Mの使い方
ここからはMajextand Mの使い方を順をおって説明します。
最初にお伝えしておくと、コンパクトに収納された状態からMajextand Mのスタンドを開くのはかなり難易度が高いです。やり方がわからずに使うのを諦める人が出るのではないかと心配するほどの初見殺しっぷり。コツをつかまないと開け閉めすらマトモにできません。
ドッキングシートの貼り付けも、きちんと考えて作業しないと自分の意図した高さで使えません。この章はよく読んでゆっくり慎重に作業を行ってください。
Majextand Mを最初に使うときは「ドッキングシート」を、スマホやタブレットなどのデバイスに貼り付ける必要があります。
位置を合わせてドッキングシートを貼り付けます。
このとき注意してほしいのが、「ドッキングシートの貼り付け位置 = Majextand Mの高さ」になるということ。デバイス位置、この場合はiPad miniの位置を高くしたいのであれば、それに合わせてドッキングシートを中心ではなく端のほうに貼らなければなりません。
ドッキングシートをデバイスに貼ったら、スタンドを展開します。
↑ Majextand Mのスタンドの開き方を動画に撮ってみました。
まず外側に飛び出ている金具を、
左右からMajextand Mを握りしめるように内側に押し込み続けます。以降の作業は、ずっとこの金具を押し込んだままの状態で行ってください。
次に、Majextand Mの角に小さな空間があるので、
ここに爪先を入れて、
よっこらせ、と上方向に持ち上げます。
持ち上げることで生じた隙間に、指を滑らせるように入れます。
あとは上方向に引っ張り上げればOK。
ふー、ようやくスタンドを展開できました。
持ち上げ位置がわかりにくいと思うので、指じゃないもので説明すると、こういうことです↑
指で持ち上げられない人は、ボールペンやスプーンの先を使って隙間を作るとやりやすいです。
実際、慣れないと指だけで開けるのは難しいです。私は最初、開け方がわからずにかなり悩みました。
Majextand MのAmazonレビューでは、「ネイルがいつも剥げてしまう」というレビューがあります。ネイル、付け爪などをされている女性は、くれぐれも注意して作業を行ってください。
Majextand Mがデュアルディスプレイに最適な理由
Majextand Mを使うと、オフィスでもカフェでもデュアルディスプレイ環境をすぐに構築できます。
iPadをMacのサブディスプレイとして使えるようになるMacOSの機能「Sidecar」。
Sidecarを使ってiPad miniをサブディスプレイに指定すれば、ケーブルレスでデュアルディスプレイ環境のできあがりです。
Sidecarは便利だけれど、別にMajextand M関係なくない? と思われたでしょうか。たしかにMacとiPad miniをつなぐだけならMajextand Mがなくてもできます。
でも「どうしてもデュアルディスプレイするならMajextand Mが必要なんだ!」といえる理由があるんです。それは「iPad miniの角度」なんですね。
Majextand Mは、デバイスの角度を直角「90°」にできます。
これまでのタブレットスタンドで、デバイス角度90°を実現できるものは、私の知る限りありませんでした。でも考えてみてください。パソコンのディスプレイって基本的にはみんな90°で使いますよね。デスクトップ、ノートを問わず、大抵のパソコンはディスプレイを90°にして使うと思うんです。それはなぜでしょう? そう、「90°が見やすい」からですよね。実際に使ってみるとよくわかりますが、90°は自然に画面が見れる角度で、画面を長く見ていても疲れにくいです。
かなり重たいデバイスでも使える
Majextand Mはかなり重たいデバイスでも使えます。
公式で耐荷重を明示していないため、具体的なことはいえませんが、14型のモバイルディスプレイもMajextand Mで使えてしまっています。
私はドッキングシートの位置を調整して、Macの画面と高さがピッタリ合うようにしています。控えめに言って最高です。
ちなみにこのモバイルディスプレイは、MacとUSB-Cケーブルを1本だけ繋げばデュアルディスプレイができるのでオススメです。おかげでデスク上のケーブル地獄から開放されました。
ゲームをするときも、Majextand M + モバイルディスプレイが大活躍しています。
繰り返しになりますが、やはり90°の角度でゲームができるのはいいです。視線が上向くようになったからか、長時間ゲームをしていても疲れにくくなりました。
きちんとMajextand Mとドッキングシートが噛み合っていれば、モバイルディスプレイを逆さにしても外れるようなことはありません。Majextand Mとドッキングシートの磁力はそれなりに強いです。
高さと角度を同時に調節できない
ここからは、人によって気になるであろうポイントについてお伝えしていきます。
Majextand Mは「高さ」と「角度」を個別に調整できません。
「高さ」を上げると「角度」も自動で決まってしまいます。
この高さだと45°くらい。
この高さなら90°くらい。
なので「この高さで、この角度にしたい」ということが、Majextand Mではできません。
この問題は「Majextand Mの下に何かモノを置いて高さを調整する」ことで解決するしかありません。強引な方法ですし、これはどんなタブレットスタンドにもいえることなんですけどね……。
ちなみにMajextand Mの高さと角度は、無段階調整ではありませんが、かなり細かく調整できます。上画像↑の「溝」を使って角度を調整する仕組みです。
ドッキングシートは貼り直しができない
ドッキングシートは貼り直しができません。やり直すためには別売りのドッキングシートを追加購入しなければなりません。
ドッキングシートは粘着力がかなり強いです。貼った直後なら貼り直しができますが、貼ってしばらく経ってから剥がすとこのとおり。粘着力が強くて剥がすとボロボロになってしまいます。再利用は不可能と思ってください。
繰り返しになりますが、ドッキングシートは別売りで販売されています。2枚入りで1,870円。ちょっと値段が高いかなぁ、と思います。安いタブレットスタンドがもうひとつ買えてしまいますね。
でも逆にいえば、ドッキングシートを追加購入すれば、Majextand Mを複数デバイスで使い回すことができるわけです。私もドッキングシートを追加購入しました。
ドッキングシートの見た目が悪い
薄くてコンパクトなMajextand Mは、洗練されたデザインのスタンドだと思いますが、ドッキングシートを付けたデバイス側はかなり不格好なことになります。
うーん……ボコボコ。
ドッキングシートを付けると、デバイスの見た目がひどいことになります。お世辞にもカッコイイとは言い難いですね。ドッキングシートのボコボコ感が受け入れられない人はいると思います。iPhoneのMagSafeみたいに洗練されたデザインで使えるといいんですけどね……とはいえ、しばらくiPad miniにMagSafeが搭載されるとも思えませんから、見た目の悪さを受け入れるしかありません。
MOFTとの違い
Majextand Mに似たタブレットスタンドとして「MOFT」があります。きっとMajextand MとMOFTのどちらを買うかで悩んでいる方もいらっしゃると思います。私もかつてMOFTを試したことがあります。個人的にはタブレットスタンドとしてはMajextand MのほうがMOFTより優れていると感じます。
MOFTは「粘着式」、Majextand Mは「マグネット式」なのが大きな違いです。粘着式は付け外しのたびに粘着力が弱まるので、マグネット式ほど気軽に付け外しができないのが難点です。洗えば粘着力が復活するとはいうものの、それすら面倒くさいんですよね。
さらにMOFTは「高さ」が出せないのが難点です。Majextand Mはかなり高い位置までデバイスを上げることができます。この高さまでデバイスを上げられるタブレットスタンドって珍しいですよね。この本体サイズでこの高さを実現できるのは、Majextand Mだけです。
さらにさらにMOFTは角度調整の選択肢が限られています。細かな調整はできず、90°にもできません。その点、Majextand Mは0°から90°まで角度を調整できます。
Majextand Mと比較した場合、あえてMOFTを選ぶ理由はないのかなぁ、と個人的には思います。MOFTのほうが価格は安いですが、利便性や機能性のことをを考えると、逆にMOFTのほうがMajextand Mより高い気がします。
まとめ:iPad miniを持っている人にオススメ
Majextand MはiPad miniを使っている人であれば、ぜひチェックしてほしいアイテムです。
もちろんiPhoneやiPad Air、iPad Proなどでも使えますが、「気軽さ」という意味でiPad mini以上に相性の良いデバイスはありません。iPad miniが使われるシーンに本当にジャストフィットするタブレットスタンドなんですね。
ぜひお試しになってみてください。