Bose M2(Bose Computer MusicMonitor M2)を買ったので、今回は実際にこのスピーカーを使ってみた感想を書いてみたいと思います。
このブログ最大の失敗だった「BOSE SoundLink Mini Bluetooth speaker」の悪夢から丸2年。あれ以来避け続けたBOSE製品を再び試すことになりました。
Bose Computer MusicMonitor M2スピーカー
今回購入したのは「Bose Computer MusicMonitor M2」。
アルミボディのMacと相性が良いつや消しシルバーの外観が特徴的なスピーカーです。
側面から。この造形デザインが所有欲をそそるんですよね。
本体に備えられたボタンはボリュームコントロールと電源のみとシンプル。
背面。スピーカー間の接続は取り外し不可の専用ケーブルにて行います(ケーブル長については後述)。
フォーンプラグがあってイヤホンを挿せるようになっているタイプだとさらに良かったんですけどね。
13インチのMacBookProの両側においてみたところ。
シルバーだと色的にも質感的にもMacBookProによく合います。
買う前に気になっていたスピーカー間の接続ケーブルの長さはこれくらい。
デュアルディスプレイ環境で両側において使用するのでそれなりにスピーカー間のケーブルの長さが欲しかったのですが、取り外し不可ケーブルときいていたので購入前はそれが気になっていたんですよね。
これだけの長さがあれば十分です。
電源供給用のアダプタと接続端子。
接続はイヤホンジャック(ピンジャック)のオーディオケーブルでフォーンプラグに指すタイプです。
USBタイプではないのでフォーンプラグを占有してしまうのが難点で、本体直付だとイヤホンやヘッドフォンを使う際に取り外ししなければならないのが面倒です。
電源を入れるとBOSEロゴ下のLED?が点灯するので消し忘れる心配はありませんね。
レビュー環境
今回はメインデスクではなく冬専用のコタツデスクに最適なスピーカーを、という購入動機だったので、Mac本体に直付けでDACや別にアンプなどは一切使用していません。
コタツ上なので両スピーカー間の距離と頭までの距離は1mトライアングルくらいです。
第一印象
「わ、でた(苦笑)!」これがこのスピーカー「Bose Computer MusicMonitor M2」の第一印象でした。
中音域を犠牲にしたドンシャリの音圧重視の調整でスピーカー自体の主張が激しい相変わらずのBOSEサウンドです。
絵で例えると子供が「絵書いたよ!上手でしょ!見て!褒めて!」って言いながら強引に見せてくる感じです。
今回はある程度その辺を覚悟して購入したのが幸いしてBOSE SoundLink Mini Bluetooth speakerの時のように「鳴らして1分でドナドナ決定」には至りませんでした。
相変わらずの職人芸
低音はBOSE SoundLink Mini Bluetooth speakerの時ほどの驚きはありませんでしたが、やはりこのコンパクトな筐体からは想像できないくらい豊かで驚かされます。
このサイズ感で「感じさせる音」を出せるBOSE技術者の技術力は素直にスゴイと思います。
色のあるスピーカー
かなり個性のあるスピーカーなので音源そのままとはいかず「ハマる曲、ハマらない曲」の差が激しいです。
ただ、BOSE SoundLink Mini Bluetooth speakerよりも全体のバランスとしての品質は格段に上なので、ハマらない曲だったとしてもそれなりに聴けます。
そしてこれだけ色のあるスピーカーにも関わらず「ボーカル」に関しては安定してきけるのが不思議なんですよ。
良くいえば「ボーカルがよく聴こえる」、悪く言えば「ボーカルが浮いてしまっている」といった感じです。
BOSE特有の「こもり感」はありますが、それはこれまで本製品より品質の高いモノに触れたことがある人間のいうことで、これまでPCのスピーカーで聴いていた方にとっては十分にクリアに感じられる音だと思います。
低音の主張は確かに激しいのですがバランスを損なうほどではありません。BOSE SoundLink Mini Bluetooth speakerがひどすぎて甘くなっているのかもしれませんが。
中音量で聴くには音源にもよりますが意外に悪くないです。サイズと価格を考えればよく出来ている、と納得できそうです。
音源との相性次第ではこのレベルのスピーカーでは信じられないくらいのホームランを打つこともあります。
映画やドラマにも使えますがきいていて疲れる感じはします。
これは悪い意味ばかりではなく、映画館で映画を見ると音の迫力による疲労感があるものですが、その体験に近いものです。
こんな人にオススメ!こんな人はダメ!
面白いことにこのスピーカーに関しては「上級者と初級者」にオススメできそうです。
これまでパソコンのスピーカーなどで音楽をきいていた初級者にとってはもちろん十分ですし、「このサイズでこの音が!」を評価できる上級者もまた向いているのかな、と。
向いていない例としてはアパート住まいなどで小音量で聴くのが常態であるならばこのスピーカーである必要はありません。
このスピーカーは中音量以上で使ってこそ真価を発揮します。
小音量できかなければならないのであれば価格がBOSE M2の1/20で買える「LOGICOOL ステレオスピーカー Z120BW」と大差ないのでソチラをオススメします。
小音量環境でのコストパフォーマンスを考えたらZ120BWのほうが遥かに上です。
ないとは思いますがDTMで使うようなスピーカーを探している方も絶対に「Bose Computer MusicMonitor M2」はダメです。大人しくモニター系のスピーカーを買ってください。デザインとコンパクトさで間違って選んでしまわないように気をつけてください。「Bose Computer MusicMonitor M2」という名前は、DTMに使えそうな名称なんですけどね。
個人的な結論としては「しばらく使ってみようかな」というところです。
即日ドナドナするようなレベルではありませんし、むしろ耳が馴染んだら結構聴けるようになる予感がしなくもないんですよね。
私が好きな「普段は目立って主張はしないが気を向けた時には高品質感を感じさせてくれるスピーカー」とは違いますが、それはあくまでメイン環境に求める性能であって、今回のようなコタツデスクやパソコンの両側に置いて使う用途であれば現時点でも十分だといえそうです。
かつてSONYのヘッドフォン「MDR-1RBT」購入時に「期待していたほどではない」「自分の好みより色が強いかな」とレビューしたのですが耳が馴染んだらむしろ「MDR-1RBT」ばかりになってしまったことがありましたが本製品もそうなる「予感」が少しするんですよね。
色のあるモノは馴れると離れられなくなるほど良くなる可能性がありますよね。余談ですが「エージング」の本当のところって「耳馴染み」だと思うのは私だけでしょうか(笑)?
高い買い物なので十分に悩んだほうが良いと思う反面、オーディオ製品はどこまでいっても主観の世界で他人のレビューはアテにならないことも多いので「いざとなったらドナドナすればいいや!」と思って買って試してみるのもアリかと。
まあ、私のようにそれで幾度となく高額な授業料を払うことになる可能性は否定できないですが人生をより良く彩ってくれる「良品」に出会うためにはそういったコストは必要と割りきっています。Bose Computer MusicMonitor M2のようなそれなりのオーディオ製品を購入する時はそんな心構えが必要なのかな、と。
そう思えないのであれば「LOGICOOL ステレオスピーカー Z120BW」がオススメです。これは買って失敗することのないスピーカーなのでこちらを購入してみてください。
願わくば「Bose Computer MusicMonitor M2」があなたにとって最良のスピーカーであることを祈ります(笑)。