人の話し声、車が通る音、同居人の生活音。
日常は音で溢れかえっています。
それを当然のものとして受け入れてきた私たちの異常さ。
仕事や勉強に集中できない理由。
それは「音」にあったことを知りました。
Apple AirPods Pro
先日、Appleから発売されたワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」。生活音などの雑音をシャットアウトする強力なノイズキャンセリング機能を搭載しているのが特徴のイヤホンです。AirPods Proを耳に入れた瞬間、あたりが静寂に包まれます。
私は日常的に電車で本を読みます。音で溢れかえる電車内で、少しでも快適に本が読めるようになれば、と考え、AirPods Proを「耳栓」として購入しました。AirPods Proはイヤホンに音楽を流していない無音状態でも、ノイズキャンセリング機能だけを使うことができます。
結果、ここ数年で買ったものの中で、最も私の生活を豊かで快適にしてくれた素晴らしい製品となりました。
早速、電車で本を読むときにAirPods Proを使ってみました。
耳に入れた瞬間、すべてを理解しました。あぁ、そういうことだったんだな、と。
結局、人間というのは「音」に反応するようにできているのです。それはきっと危険回避のため。身に迫った危険を感知するために聴覚情報はとても重要です。
音によって人間の集中が途切れてしまうのは必然といえます。むしろ音により集中が途切れないほうが問題です。危険が身に迫っているというのに、何かに集中したまま無反応では大事故に繋がりかねません。
公共の場は音で溢れかえっています。
電車や自動車の音のような、これまでの経験から聞こえてくることが予想できる音に対しては、鈍感になることもできるかもしれません。
しかし、予想が難しい瞬発的な音にはどうしても意識が反応してしまいます。
AirPods Proの強力なノイズキャンセリング機能は、そうした集中を崩してしまう不快な聴覚情報が脳に届くのをブロックし、ユーザーの集中力を途切れさせない集中環境を作り出します。
かといってまったくの無音というわけではありません。先述のように聴覚情報は安全に大きく関わります。不要な音だけをシャットアウトし、必要になりそうな音は最小限のボリュームでそっと耳に届ける。AirPods Proはこのあたりの調整が絶妙です。
「本ってこんなに集中して読めるものなんだな」
はじめてAirPods Proを使って電車で本を読んだ感想です。
これまでは当たり前すぎて気づけていなかった音の洪水。それがいかに読書の質を下げていたかに気がつきました。
もうAirPods Proのノイズキャンセリング機能なしで集中して仕事や勉強ができる気がしません。今となってはノイズキャンセリングを使わない人生の「損している感」がすさまじい。ノイズキャンセリングの「ある人生」と「ない人生」では、大きな差がつくことは容易に想像がつきます。仕事や勉強に集中したいなら、いや、それは愚問ですね、仕事や勉強をするならノイズキャンセリング機能による集中環境は必須です。
私たちは聞こえてくる音を選ぶことはできません。けれど、耳に入ってくる音を自分で選ぶことができる時代になりました。
AirPods Proは、人々がより良くあるために「イヤホンを付けたまま暮らす日常」を作り出す予感がします。かつてのiPhoneがそうだったように。AirPods Proもまた私たちに革新をもたらす製品となるのではないでしょうか。